中国の賈幼陵首席獣医官は20日、北京で記者のインタビューに答えた際「このほど行った免疫対策により、中国国内の高病原性ブルーイヤー病の感染は抑えられた。中国は、国連食糧農業機関などに感染状況を報告した上で、感染を抑制する上で各国と協力していきたい」と述べました。
ブルーイヤー病とは、高病原性「豚生殖器・呼吸器症候群」のことで、人間への感染はありません。今月19日までに、中国の26の省でその感染が確認されました。感染した豚は25万頭で、そのうち、7万頭が死亡し、17万頭が処理されたということです。
賈幼陵獣医官によりますと、去年、中国の一部地域で疫病が発生して以来、科学者はブルーイヤー病についての研究活動を進めており、遂に今年4月その予防ワクチンの開発に成功しました。
賈幼陵獣医官はまた「19日までに、中国農業省は、ブルーイヤー病のワクチン2億9600万ミリリットルを調達した。それによって、1億頭以上の豚が助かり、重点地区や重点豚群における免疫対策に効果的な役割を果たした。今のところ、ワクチンを受けた地域では、ブルーイヤー病の感染例はまだ報告されていない」と述べました。
紹介によりますと、現在、飼育されている5億頭の豚に対するワクチンを提供するため、中国は、ワクチンの生産を速め、月に2億ミリリットル以上のワクチンが生産するということです。
賈獣医官は、「高病原性ブルーイヤー病について中国政府は情報公開を積極的に行っている。疫病発生後、農業省は新聞、インターネット、テレビなどのマスコミを通じて、ブルーイヤー病は人に感染しないことを繰り返し市民に説明し、養豚業者と一般市民のこの疫病に対する認識を高め、恐怖感を解消してきた。同時に、農業省はFAO・国連食糧農業機関、OIE・世界動物保健機構に疫病の発生状況を報告し、国際組織の理解と認可を得た」と表明しました。
賈獣医官はまた、「中国は高病原性ブルーイヤー病の防止と予防に関する研究成果を他の国に提供し、国際社会と協力することを希望している」と述べ、「今年に入って以来、農業省はEU、イギリス、ベトナムなどの国と会議を行い、中国の高病原性ブルーイヤー病の発生状況、ウイルスの特徴および予防防止活動について全面的に報告した。ベトナムでは先ごろブルーイヤー病が発生し、その予防防止に関する協力と支持を中国に求めたため、われわれは積極的に対応している。もし関係方面が高病原性ブルーイヤー病について中国との協力を希望するなら、中国農業省あるいは中国の専門家に連絡してほしい。われわれはこれまでどおり誠意を持って関係方面と交流し、積極的に協力していきたい」と述べました。
ところで、病気に感染した豚を処理した養豚場に対して、中国政府は補助金を配り、11月中旬までにワクチンの投与作業を終了させる見込みです。
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