今年は中国最初の省レベルの少数民族自治区・内蒙古自治区が成立して60周年の年です。8日午後、内蒙古自治区の省都・フホホト市では、各民族、各業界から6万人余りが集まって、60周年というめでたい記念日を祝いました。

　祝賀大会は、このほど竣工したばかりのフホホト・スタジアムで行われました。中国共産党中央政治局の常務委員で、中央書記局書記でもある曽慶紅国家副主席が中央代表団を率いて出席しました。国務院の回良玉副首相がまず、中国共産党中央、全国人民代表大会常務委員会、国務院、全国政治協商会議、中央軍事委員会からの祝電を読み上げました。祝電は内蒙古各民族各界の人々に熱烈な祝賀の意を表し、内蒙古自治区の成立を高く評価しました。

　「60年前、中国共産党の指導によって、内蒙古は率先して民族区域での自治を実施した。内蒙古自治区の成立は、内蒙古の歴史に新しいページをめくり、少数民族の民族区域自治制度の中国での確立に輝かしい模範を示した。」

　中国北部に位置する内蒙古自治区は、中国の蒙古族が集まり住む地域で、1947年に内蒙古自治区が成立しました。その後、民族区域での自治が中国の基本的な国家政策と基本的な政治制度となり、今日に至っています。民族区域での自治制度とは、国の統一した指導の下で、各少数民族が集中的に住む地域で自治機関を置いて、自治権を行使するという制度を言います。これまで、中国55の少数民族のうち、44の民族が区域自治を行っており、その対象エリアは国土総面積の64％を占め、対象になった少数民族の人口は少数民族総人口の78％を占めています。

　民族自治の道に沿って、内蒙古自治区は大きく変貌する60年の歴史を歩み、大変革を成し遂げました。祝賀大会で、曽慶紅国家副主席は、「共産党と国の強い支持と全国人民の力強い支援の下、内蒙古各民族の人々は60年間の奮闘により、自治区の物価の上昇を除いた実質的なＧＤＰは196倍増えた。とりわけ、ここ5年間の成長のスピードは全国のトップを占めており、人々はある程度か豊かな暮らしができるようになり、現在、更に高いレベルの社会発展目標を目指している」と述べました。

　60年の間、内蒙古各民族は中国共産党と政府の指導の下で、経済、政治、文化、社会の各項目の事業で誰もが認める成果を勝ち取りました。今、内蒙古は中国の重要な農畜産品、エネルギー、原材料の生産基地として知られています。市民の生活レベルも著しく向上し、都市部住民の一人当たりの可処分所得は1978年の300元余りから2006年の1万元余りに高まりました。

　曽慶紅国家副主席は、「改革開放以降、とりわけ、西部大開発戦略が実施されて以来、内蒙古は自治区自身の発展を速めると同時に、国の近代化建設にも重要な貢献をした。第十次五ヵ年計画の間だけでも、自治区は4億3000万トンの石炭、1350億キロワットアワーの電力を供給した」と述べた上、「自治区の繁栄、発展と団結、安定を実現するには、中国共産党の指導及び中国の特色ある社会主義の道、さらに民族区域の自治制度を堅持しなければならない」、とこの60年間の内蒙古自治区の貴重な経験と重要な原則を総括しました。 （翻訳：YAN）