北京時間の6月3日午前、中国西南部の雲南省プーアル市で、マグニチュード6.4の地震が発生し、これまでに、3人が死亡、300人以上が負傷し、18万人が被害を受けたということです。現在、地震後の救援活動が順調に進められ、被災地の住民は安全な場所に避難しました。
プーアル市はベトナム、ラオス、ミャンマーの三ヵ国と接し、中国と東南アジア諸国を繋ぐ重要なルートです。今回の地震の震源地はプーアル市の寧ジ(三水偏に耳)ハニ族自治県でした。地震が発生した日の午後、国務院は民政省、国家地震局など10の部門からなる救援チームを被災地に派遣しました。民政省は5000個のテントを被災地に運んだほか、雲南省民政局はテントや布団、服などの救援物資を運びました。
記者が寧ジ県へ向かう途中、地震で倒れた土作りの家屋が多く見られましたが、避難用のテントも至るところに設置されていました。一部の道路は補修作業を終え、再び使用できるようになり、電力や通信、交通など、インフラ施設の復旧工事が進められています。寧ジ県太達村の銭恵仙さんは記者のインタビューに、次のように答えました。
「いま、食べることには全然問題はありません。軍隊が食糧を運んでくれましたし、ほかの救援物資もどんどん届いてきます。水や電気の復旧工事がまだ続いています」
地震発生後、地元に駐在している数千人の兵士や警察官がすぐ被災地に派遣され、救援活動に取り組んでいます。雲南省軍区思茅分区の呂美章参謀長官は救助活動について紹介してくれました。
「まずは負傷者を救助すること。第二は、被害を受けた家屋から住民を救出して、安全な場所に移動させること。第三は、被災地住民の物資を守ること。第四は、家屋が倒壊した住民のために臨時のテントを建てることです」
いま、雲南省の衛生保健部門は神経科や心臓外科などの経験豊かな医師を被災地に派遣しました。
4日午前、被災地では、多くの住民はすでに安全な場所に避難しました。しかし、余震がまだ続いているため、救援活動は大きな試練と困難にさらされています。関連部門は余震の状況厳重に監視し、救援活動を進める一方、地元住民に対する防災教育も行い、余震による被害を最小限に食い止めようとしています。
また、雲南省では「農村住民への地震安全対策」を実施し、5億元の資金を拠出して、10年間をかけて、地震が多発する重点地区で、100世帯の農民に耐震住宅を建てることを計画しています。(06/04 劉叡琳)
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