今日はアメリカが知的財産権保護問題で中国をWTO・世界貿易機関に提訴したことを受け、中国国家版権局の王自強局長が述べた中国側の見解についてお話します。
アメリカは先週、知的財産権保護と出版市場参入の問題で中国をWTOに提訴しました。
これは中国がWTOに加盟して以来初めて知的財産権問題でアメリカによって提訴されたものです。
これに対し、中国国家版権局の王自強局長は「知的財産権問題でアメリカがWTOに提訴したことは理性に欠けた行動であり、賢明ではない。知的財産権保護で中国政府の立場、努力と業績は非常に大きい。我々は予想した成果をまだあげていないことは認識している。しかし、問題があるからといって過激な方法を取り、協力の道のりを閉鎖し、我々の努力を認めないことは許されない」と述べました。
王自強局長は「知的財産権保護でこれまで中国とアメリカの間は意思疎通と協議をスムーズに行ってきたが、今回アメリカがこれまでのやり方を放棄し、WTOに提訴したことは来月の中米戦略経済対話にマイナスの影響を与えるに違いない」としています。
王自強局長はまた「知的財産権保護で中国政府の努力は持続的であり、緩みはない。今月上旬、最高人民法院(最高裁)と最高人民検察院は合同で知的財産権を侵害する刑事事件について司法解釈を示した。この14日には、全国で押収された海賊版のCDや違法出版物、合わせて4200万点が同時に廃棄された」と明らかにしました。
知的財産権の侵害における取締りで民事と刑事責任を追及する際、中国政府は奨励金を出しています。
1996年から現在まで全国で摘発された海賊版音声画像製品の生産ラインは230を超え、いずれも奨励金を出し、金額はおよそ8000万元に達しました。
王自強局長は「中国の知的財産権保護は自国の発展に必要であり、外国の圧力に屈したものではない。国際市場競争はまさに知的財産権の競争であり、我々の知的財産権保護は決して見せかけではない」と述べました。
王自強局長はまた「中国は知的財産権保護において外国の権利者に対しても国民と同様の待遇を与えている。去年9月から今年1月まで、ネット上の知的財産権侵害に対する取締りで外国の権利者に関連する130件のうち90%が着実に処理された」と明らかにしました。
WTOの紛争処理手続きにより、中国とアメリカの間には60日間の協議期間が設けられ、紛争が解決されない場合、紛争処理小委員会が設置されるということです。(ジョウ)
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