ロシア「中国年」の開幕式が26日夜、モスクワのクレムリン大宮殿で行なわれました。ロシアを訪問中の中国の胡錦涛国家主席とロシアのプーチン大統領は開幕式に出席し、ロシア「中国年」の幕が開きました。

　3月の北京は、木々が緑の芽を吹き出しており、モスクワでも、雪が溶け始め、活気に溢れる季節となっています。中国とロシアの戦略的パートナーシップ構築は10年目に入り、両国の関係は歴史における新たな春を迎えています。

　両国の元首の約束に基づいて、2006年、双方は中国で「ロシア年」を開催し、300項目の多彩なイベントを催し、両国の多くの国民が参加しました。それらは素晴らしい成果をあげ、両国関係の全面的な発展を促進させるために重要な役割を果たしました。そして。今年は、ロシアで「中国年」を開催すことになり、26日夜、両国の元首はモスクワのクレムリン大宮殿で「中国年」の幕を開きました。

　クレムリン大宮殿は大理石とガラスで作られた現代的建築物で、6000人を収容できます。この日の夜、クレムリン大宮殿は大勢の人で一杯となり、舞台の背景には、手を携えた赤い中国式の服を着たパンダとロシアの白い民族服のヒグマがそれぞれ自国の国旗を持って、嬉しそうに飛び跳ねている「中国年」のロゴマークが描かれています。

　胡錦涛国家主席は開幕式で挨拶し、「中国年」の意義について説明しました。「今年、われわれはロシアで「中国年」を開催し、政治や経済、科学技術、人文などの分野における200項目余りの様ざまなイベントを催す。これを通じて、ロシア人民に中国の歴史文化や改革開放のプロセスを紹介し、両国及び両国人民の相互理解と友情を深め、各分野における交流と協力を強化していく。そして、人的往来を促進し、世代友好という平和的な思想が両国国民の心に深く根ざすよう、そして、両国の戦略的パートナーシップが長期的かつ健全、安定的に発展するよう希望する」と述べました。

　これに対し、プーチン大統領は挨拶の中で、「私と胡錦涛国家主席が行なった「国家年」実施の決定は戦略的な意義がある。実践が立証しているように、この決定は正確なものであり、我々に豊かな成果をもたらしている。こうした大型活動の目的は、両国間の協力レベルを向上させることにある。各項目の貿易、文化活動を通じて、両国の社会活動をより充実させ、国民の相互理解を深め、両国間の良好な関係の連続性を確保していく」と述べました。

　開幕式の後、中国の演奏家らにより、東アジアの色彩を帯びた音楽などが披露されました。