「君の欧州、君の未来」をテーマにした第1回欧州青年サミットは24日から25日までローマで開かれました。EU・欧州連合はこれを契機に、欧州の未来に対する若者の関心を集め、彼らの欧州の発展に対する見方と提案に耳を傾けようとしています。

　「欧州の公民として、欧州の未来は私の未来でもある」

　22歳のスロヴェニアの大学生マティックさんは青年サミットに参加した代表の一人で、欧州の未来に確信を持っています。

　欧州委員会の主催による欧州青年サミットにはEUの27の加盟国の国際青年組織から200人余りの青年代表及びEU の要人が出席しました。今年は「ローマ条約」調印50周年に当たりますが、欧州の一体化のプロセスが大きな成果を収める一方、EU は内部や外部から起こる一連の政治、経済、安全確保の問題で試練に立っています。「ローマ条約」調印50周年を祝賀するに当たって、青年サミットを開くことにより、EU が迎えている試練と建設について多くの若者の関心を引き起こそうとしています。

　サミットの開幕式で、欧州委員会のヴァルストレム副委員長は「我々は君たちの意見を聞くことを希望し、君たちの意見を必要としている。今日、EU は重大な新しい試練に向っている。単独でこの試練に耐えられる国がないため、共同行動をとり、集団の力を発揮する必要がある」と述べました。

　積極的な効果を上げることを保証するため、青年サミットは、会議への出席を申請する代表がまず報告書を提出したあと、数回にわたる選考を経て自国の6人からなる代表団のメンバーになる資格を持つことになるとしています。これは多くの若者がEU の 50年来の歴史と未来を真剣に考えることを客観的に促すものです。

　フランスの16歳の中学生バウェドさんは「私はシラク大統領の考え方に賛成します。EU は ある面で成功を収め、平和と繁栄を実現しました。商品や人材、資金が自由に流動することが出来るようになりました。そして、公民特に、ポーランドやエストニアなどEUへ新しく加盟した東ヨーロッパ諸国の公民のために、完備された社会保障制度を制定することが当面の差し迫った任務です」と述べました。

　EU の統一プロセスは若者により多くのチャンスをもたらしました。

　スウェーデンのダンニルさんは「重要なのは、EU 加盟国の青年が互いに尊重し、交流することが出来ることだ。スウェーデンの青年はますます、自分がEU の一員であることを実感するようになった。EU が日増しに拡大し、外部とより多く接触するチャンスが生まれ、さらに、その他の国の若者と共に環境問題について討議することも出来るようになった」と語りました。

　今回の青年サミットは「ローマ青年宣言」を採択し、ベルリンで開かれる「ローマ条約」50周年を記念するEU 首脳会議に提出しました。（翻訳：董燕華）