中国人民政治協商会議（略称：政協）全国委員会の年次総会は3日から北京で行われます。中国の各党派、民族および社会各界の政治協商委員らが北京に集り、国のさまざまな問題について協議します。中国人民政治協商会議は中国共産党が指導する多党間協力と政治協商を行う重要な機構であり、中国の政治の中で掛け替えのない役割を果たしています。

　頭髪が真っ白な周遠ビさんは今年70歳、4回連続して政治協商委員を担当しました。規定によって、政治協商委員の任期は5年です。今年は、周遠ビ委員が政治協商会議に参加して20年目です。今年の政治協商会議で注目していることについて、周遠ビ委員は次のように語っています。

　「私は科学技術関係の仕事をしていますから、私たち科学技術界にとって最も関心があるのは、自主的な技術開発に関する問題です。この他、最低生活保障と農村部医療改革の問題に対しても、私なりの意見を持っています」

　伝えられるところによりますと、今回の政治協商会議の主な議題には、現代農業の発展、金融リスクの防止、不動産市場に対する調整と管理、社会の公平、腐敗の取り締まりと清廉な政治の構築、民族文化の発揚などの問題が含まれています。

　3日に開幕する中国人民政治協商会議の年次総会は、中国の政治協商の最高レベルの方式であり、民主的な協商を行う年に一度の大会でもあります。中国政治協商委員会は、中国の民主的な各党派、無党派、国民団体、各民族及び社会各界の人々が参加する最高レベルの協商・議事機構です。これらの人々が共に政治問題を協議し、各自の見解と意見を提出することで、その民主的権利は確実に守られています。無党派の周遠ビ委員は、彼女の政治協商会議に対する理解について次のように説明しています。

「私たちの国の政治体制は、西側の資本主義国家と違います。私たちの体制は、中国共産党が指導する多党間協力と政治協商をメインとするもので、中国独自の特色を持つ社会主義政党制度でもあります。中国人民政治協商会議の主な職務は政治協商、民主監督、政治参加という3つで、中国の政治の中で重要な役割を果たしています」

　また、中国では、各分野の専門家や学者も政治協商委員を担当することができます。これらの人々は各分野から中国の発展と建設にアドバイスを提供し、国の発展と社会の進歩に積極的な役割を果たしています。

　こうしたことから明らかなように、中国人民政治協商会議は、中国の政治の中で重要な役割を果たしています。これについて、全国政治協商理論研究会の張峰教授は、こう語りました。

　「中国人民政治協商会議は、社会主義の民主的な協商を生かす重要な方式です。社会の調和を促し、社会主義の民主的な発展、政治文明の建設、それに社会各界の利益と政治的な需要を満たすのにプラスとなります。また、政治協商会議は、有益な提案を集め、政府の政策制定と国の健全な発展においても、大きな役割を果たしています」

　中国人民政治協商会議は明日から行われます。会議開催期間中、私たちはその内容について引き続きお伝えします。