インドのシン首相は25日、首都ニューデリーで、インドを訪問しているロシアのプーチン大統領と会談を行ないました。双方は、二国間関係や、ともに関心を持つ地域・国際問題について踏み込んだ意見交換を行いました。世論は、プーチン大統領のインド訪問は両国関係に新しい活力を注ぎ、インドとロシアの戦略的パートナーシップを深めたと評価しています。
インドのシン首相とロシアのプーチン大統領は会談後に共同文書を発表し、インドとロシアは双方の協力関係を全面的に強化し、特にハイテクや通信、宇宙技術、エネルギー、原子力、軍事分野での協力を深めることを明らかにしました。
これに対し、世論は、民生用原子力に関する協力はインド・ロシア関係の重要な一環だと評価しています。ロシアはインドを支援するため、現在、インド南部のタミル・ナードゥとクダンカラムで2つの原子力軽水炉を作っています。また、去年、ロシアはインドに60トンの濃縮ウランを提供し、インドの原子力発電所の燃料危機を解決しました。プーチン大統領の今回のインド訪問期間中、両国首脳が民生用原子力協力の共同文書に調印したことが注目を集めています。この文書によりますと、インドとロシアは、インドのクダンカラムで4つの原子力軽水炉を増設するとの協定を結びました。インド側は、ロシアの提供した原子力軽水炉と核燃料を使用期間中、IAEA・国際原子力機関の監督を受け、IAEAと監督管理協定を結ぶことを約束しました。
世論はまた、「インドとロシアの軍事技術協力は両国の戦略的パートナーシップを支える重要な柱になる」と評価しています。インドの軍備の7割以上はロシアから輸入されたもので、長い間、ロシアはインドにとって最大の軍備供給国となっています。ここ数年、アメリカ、イスラエル、フランスがインドへの武器輸出に力を入れており、これに対抗して、本来の協力関係をより強めるため、インドとロシアは軍事協力のレベルを高めるものと見られます。そして、単一の輸出入関係から、ともに協力して研究、開発、生産することに取り組もうということです。
そのほか、貿易協力も今回の首脳会談の主な議題となっています。両国指導者はこの問題の重要性を指摘し、エネルギーや技術、知識密集型産業などにおける貿易や投資を促し、商工界の連携を強め、協力の新しい分野と方向性を探って拡大することで合意しました。両国指導者はまた、2010年までに、双方の貿易総額を100億ドルにするという目標を出しました。
また、会談の中で、双方は宇宙技術分野での協力を強めることで一致しました。25日に調印された9つの協力協定のうち、3つはそれに関するものです。二つはインドがロシアのグロナスGPSシステムへの参加に関するもので、もう一つは両国の衛星プロジェクト協力に関するものです。(01/26 翻訳者:劉叡琳)
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