今日は中国の金融業が多層的な市場体制を構築する計画についてお伝えします。
中国の金融業はこのほど一連の重要会議を開き、今後中国は多層的な市場体制を構築し、株、債券、保険市場の構造を整備すると共に、銀行業の改革を速め、経済建設と社会発展に努めていくことを決めました。
中国証券監督管理委員会の尚福林委員長は次のように語りました。
「金融業は今後、株、債券など資本市場に重点を置き、多層的な資本市場体制の構築を推進していきます。条件が整った企業の上場と大型企業の海外上場を支持し、上場企業の質的向上を図ります。市場全体の投資価値を増加させると共に、企業債券市場を発展させ、債券市場の流動性を高めます。」
去年、中国の金融市場では株式市場の急発展が注目されました。
2年にわたった株所有権の構造改革を通じ、株式市場の融資と投資機能が強化されました。
また、中国銀行、中国商工業銀行、中国生命保険、中国国際航空など大型企業が上海証券取引所に上場し、株式市場への国民の投資意欲が大きく上向きました。
そのため、上海証券取引所と広東省深圳証券取引所の株価指数はいずれも130%以上上昇し、時価総額は9兆元を超え、GDP・国内総生産に占める割合がおよそ50%に達しました。
尚福林委員長は「業績が優秀な大型企業の上場を推進すると共に、資本市場における中小企業の融資ルートを拡大して、資本市場の構造を豊富にする。また、企業債券の発行を強化し、企業の直接融資規模を拡大し、企業融資のレベル・アップを図る」と語りました。
保険市場について、中国保険監督管理委員会の周延礼副委員長は、「保険の分野と範囲を拡大し、新しい農村作り、農業、農村部、農家に向けた保険業務を発展させ、社会の高齢化に応じ、商業養老保険を大きく発展させると共に、国民の医療保障レベルの向上に着眼し、商業健康保険を発展させる」と語りました。
銀行業について、中央銀行である人民銀行の周小川総裁は「商業銀行の高度な市場化に助成を行う。四大国有銀行のうち、中国銀行、商工業銀行、建設銀行の三行は株式制への改造と上場が終わり、農業銀行の改革も加速される。農業銀行の株式制改革を速め、会計の全面的な外部審査に基づいて、不良資産処理、政府資金投入など財務再編と株式会社の設立を穏健に進めていく。改造された農業銀行は市場の位置づけによって農業、農村部、農家へのサービスを強化し、サービスレベルと利益の向上を図る」と語りました。
周小川総裁は更に「通貨政策の完備と銀行改革を並行させ、人民元相場の基本的安定を前提に相場の柔軟性を増強する。また、金融業の開放と国際協力を拡大し、内陸部の市場へ認可された海外投資機構の進出を推進する」と述べました。 (翻訳:聶永勝)
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