フィリピンのアロヨ大統領の招きに応じて、中国の温家宝首相は13日、フィリピンへ赴き、東アジア首脳会議に出席します。温家宝首相のフィリピン訪問に随行する外務省の崔天凱次官補は、「温家宝首相の訪問は中国とASEAN(東南アジア諸国連合)との関係や、中国とフィリピンとの関係、東アジアの協力発展に重要な意義がある」と語りました。
強い台風の影響で、去年12月にフィリピンのセブ島で開かれる予定だった東アジア首脳会議、第10回ASEANと中日韓首脳会議、第10回中国とASEAN首脳会議、第7回中日韓首脳会議及び第2回東アジアサミットは今年の1月に延期されました。
ASEANと中日韓(10+3)首脳会議は1997年から発足したもので、ASEAN10ヶ国と中国、日本、韓国の三ヵ国首脳が参加します。報道によりますと、今回セブ島で開かれるこの会議の主な議題は「10+3」協力を顧みて展望し、新しい情勢の下で「10+3」協力を強め、それを主な道のりとして東アジア共同体の確立という長い目標の実現について踏み込んだ意見を交わすというものです。中国外務省の崔天凱次官補は北京での記者会見で、温家宝首相が今回の10+3首脳会議での主張する内容について紹介しました。
崔天凱次官補は、「中国は会議で、過去一年間「10+3」協力の収めた進展を積極的に評価し、新しい情勢のもとで、東アジア協力を進める発想や主張を提起する。「10+3」協力が10周年を迎えたことをきっかけに、これからの戦略計画を立て、東アジア協力や東アジア共同体建設における主導的な地位を固める」と語りました。
去年は中国とASEANが対話関係を確立して15周年に当たりました。そのため、双方は去年の10月31日、中国の広西チワン族自治区の南寧市で記念サミットを行いました。温家宝首相とASEAN諸国の首脳たちはこれに出席し、双方の関係発展について戦略的計画を立てました。報道によりますと、セブ島で開かれる第10回中国とASEAN(10+1)首脳会議は実務的な協力について討議し、各国指導者は第9回首脳会議以来、中国とASEAN協力の収めた新しい進展を顧み、記念サミットで合意した共通認識に合わせて、今年、双方の協力について具体的な提案を出すということです。
2005年末、マレーシアのクアラルンプールで第1回東アジアサミットが行われました。ASEANの10ヶ国と中国、日本、韓国、オーストラリア、インド、ニュージランドの指導者が会議に出席しました。東アジアサミットは東アジア協力による成果であり、東アジアの協力に新しい話し合いの場を提供しました。これについて、崔天凱次官補は
「中国はエネルギー安全の問題や、サミットそのものの発展について各国と意見を交換し、東アジアサミットが東アジア協力プロセスで積極的かつ建設的な役割を果たすよう推し進めていく。また、中国はこの会議で、エネルギーや、鳥インフルエンザ、金融、教育、災害防止など重点分野における協力の原則的な提案を打ち出す」と語りました。(01/12 翻訳:劉叡琳)
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