そろそろ大晦日で、過ぎ去ろうとしている2006年を振り返ると、国内外のスポーツ界にはサプライズ、感動、パッション、悲しみがこもごも入り交じって演じられることになった。ちなみに、次は2006年における中国スポーツ界の八つの出来事である。

　最も速い世界記録：劉翔選手が12.88秒の世界記録を樹立劉翔選手がいるために、中国の人々は男子110mハードルにとくに注目し始めることになった。アテネ五輪で劉翔選手が12.91秒で、コリン・ジャクソン選手が1993年に樹立した同種目の世界タイ記録を樹立した。アテネからローザンヌに至るまで、12.91秒から12.88秒に達するまで、劉翔選手はわずか2年間で、13年間にわたって沈黙がつづいていた同種目の世界記録を更新した。2006年7月12日は中国の人々にとって誇るべき一日とも言えよう。この日、スイスのローザンヌで男子110mハードル世界記録を更新した劉翔選手はついに、短距離男子陸上トラック競技の世界記録保持者のリストに中国人の名前が書きこんだ。コメント：劉翔選手は黄色人種についての「種族差異論」を自ずと破産させ、短距離男子トラック競技で金メダリストの実力を持つ唯一の黄色人種の人間となった。アテネ五輪いらい、劉翔選手がわれわれにもたらしたサプライズと喜びもかなり多かった。2006年、劉翔選手の数回の成績は13秒以内を保ち続けるものとなった。コーチの孫海平氏によると、劉翔選手の成績はすでに13秒ぐらいに安定しており、これこそ、同種目で欧米勢と対抗できる実力と見られている。

　最も不思議なシュート：王仕鵬選手のクラッチシュート2006年の夏に最も注目された話題は、世界バスケットボール選手権大会で、王仕鵬選手は対スロベニア戦の最後の瞬間に、勝敗を決める肝心な場面で放ったシュートであった。最後の5.8秒に、中国チームはまだ2点差で劣勢にあったが、王仕鵬選手はエンドラインで朱芳雨選手のパスを受け、フロントコートまでドリブルでボールを運び、3ポイントラインあたりでかなりの距離から高さを調整しながらシュートして、ボールが空中で釣り糸のような美しい弧線を描いて、ゴールを決めた。中国チームはついに78：77で相手を破り、16強に仲間入りした。コメント：王仕鵬選手がクラッチショットで勝負を決めた後、姚明選手までが王仕鵬選手を抱き込むようにして歓声を上げた。中国中央テレビ局（CCTV）のナレーターの激昂した歓呼からも、王選手のシュートがどのようにファタスティックなものか、われわれにどのような興奮と激昂をもたらすのかが予測できる。

　最も誇るべき勝利：鄭潔、晏紫のペアがオーストラリアオープンで優勝2006年1月27日、四川省出身の鄭潔、晏紫両選手はオーストラリアオープン女子ダブルス決勝で2-1の戦績で相手のペアを降し、チャンピオンに輝き、テニスのグランドスラムで優勝した初めての中国人選手となった。コメント：今やテニスは中国でかなり大きな影響力を持つ種目となっている。李婷、孫甜甜両選手のペアがアテネ五輪で女子ダブルスの金メダルを手にした戦績は、まるで中国のテニス種目にとってはカンフル注射のようなもので、中国におけるテニス種目の人気の大化けとなったと言うならば、グランドスラムでの中国選手の優勝は、われわれにとって誇るべきことであると言ってもいいだろう。

　最も驚喜すべきブレークスルー：韓暁鵬選手が金メダル2006年2月24日、江蘇省徐州市出身の韓暁鵬選手はトリノ冬季五輪フリースタイルスキー男子エアリアル決勝で一位に輝き、中国スポーツ代表団が冬季五輪の雪上種目で獲得した最初の金メダルとなった。コメント：これは中国、特に江蘇省の人々にとって誇るべき成績である。子供の頃からトレーニングに夢中になっていた韓暁鵬選手は男子エアリアル種目に切り換えてから遼寧省チームに移籍した。これは、江蘇省のスポーツ界にとっては残念なことであったかもしれない。しかし、これは江蘇省のスポーツ選手たちにとって一つのヒントとなった。つまり、中国の南方出身の選手も自らの強みを生かせば、冬季五輪でいい成績を獲得することができるということである。

　最も貴重な銀メダル：張丹、張昊両選手は世界を感動させた2006年2月14日、トリノ冬季五輪フィギュアスケート混合ダブルス決勝で、中国の若手の張丹、張昊両選手は4回転ジャンプでミスをおかし、張丹選手が怪我をするという不利な状況のもとで、ねばり強くもリンクに再びもどり、189.74点で中国代表団にとっての最初の銀メダルを手にした。これはまた、冬季五輪のフィギュアスケートで中国選手が獲得した最高の成績となった。コメント：実は、この銀メダルは張丹選手のねばり強い精神をたたえたものことである。なぜなら、世界競技大会の歴史上、ミスを犯した選手はメダルを手にしたことはほとんどないからである。張丹選手は観衆ばかりでなく、審判までも感動させた。

　最も困難な一歩：王治チ選手が中国男子チームに復帰4月9日、王治チ選手はロサンゼルスで帰国のため空路北京に向かい、4月10日早朝北京に到着した。アメリカで5年間暮らした王治チ選手は祖国の土地を踏んだその瞬間に、ただちにメディアを通じて過去の過ちについて申し訳ないと謝った。コメント：五年間もの間、帰国するかどうかを迷い続けた王治チ選手にとって、この一歩はかなり難しいことであったはず。しかし、北京五輪のために準備している中国男子バスケットボールチームにとって、王治チ選手は欠くことのできないな選手であり、姚明選手にとって王治チ選手の協力は欠かせないものであった。世界選手権大会からドーハアジア大会まで、王治チ選手は自らのパフォーマンスを通じて、「自分は年はとったが腕には衰えはない」ことを実証して見せた。　

　最も気持ちがすっきりした優勝：羅洗河選手はサムソン火災カップで優勝2006年1月13日、第10回サムソン火災カップ・世界オープン戦決勝の三回目の勝負で、黒番の羅洗河九段（中国）は韓国のイ・チャンホ九段を降し、2-1で優勝した。囲碁世界大会決勝でイ・チャンホ九段を降して優勝した最初の中国選手となった。コメント：囲碁の世界では、韓国選手、特にイ・チャンホ九段は中国の人々にとっては多すぎるほどの不愉快な記憶を残した。羅洗河九段がイ・チャンホ九段を降したのは、中国囲碁にとってうっぷんを晴らす勝利となり、「石仏」とも言われたイ・チャンホ九段を「決勝で負ける」気持ちを味わわせたのである。

　最も残念な負傷：姚明選手がケガで6週間欠場12月24日、ヒューストン・ロケッツとロサンゼルス・レーカーズ戦で、レーカーズのトーマス選手はレイアップしてロケッツのディフェンス選手と鉢あわせとなり、両選手が着地した瞬間にトーマス選手の足が姚明選手の右ひざともつれ、姚明選手の右ひざ下脛骨を亀裂骨折し、少なくとも6週間欠場する見通しとなった。コメント：現在、数多くの人々の注目の的となっている姚明選手がケガをしたことは、ビッグニュースであった。プロ選手としての姚明選手はケガが多すぎるのではないか。足の指から、ほとんどの個所にいろいろなケガを負っているといっても過言ではないだろう。

「チャイナネット」より