朝鮮半島核問題を巡る6カ国協議が、1年1ヶ月ぶりに、いよいよ再開されます。第5回6カ国協議の第2段階会合が18日、北京で行われることになりました。中国政府によりますと、今回の会議では、去年9月19日に合意した『共同声明』の履行が、主な議題となるということです。中国の国際問題専門家は、「6カ国協議の再開は、朝鮮核問題の解決に重要な意義を持つ」としています。
朝鮮は10月、秘密裏に核実験を行ったことを公表した後、国際社会から強い批判の声を受けました。その後、交渉により、関係方面は、18日に6カ国協議を再開することになりました。中国外務省の秦剛スポークスマンは12日の記者会見で、今回の会議の主な議題と形式について述べました。
「今回の会議は、多国間と2国間の協議を一体化させた形で、去年、合意した『共同声明』の履行、朝鮮半島の非核化などの問題について、踏み込んだ討議を行う。会期は、状況に応じて決められる」
世論は、「この『共同声明』は、朝鮮半島核問題を解決するための目標、方法、その道のりを示すものである」と見ています。しかし、朝鮮半島情勢の新たな変化が、『共同声明』の履行に困難をもたらしています。これに対し、北京大学国際関係学院の副院長を務める賈慶国教授は、次のように述べています。
「朝鮮がどの程度、核兵器の放棄を受け入れられるかが懸念される。そして、朝鮮が日本と、どの程度、核兵器について討議できるかも、もう一つの問題だ。現在、日本が強硬な態度をとっているため、朝鮮はこれに対し不満を示している。さらに、アメリカ国内は微妙な政治情勢下にあり、6カ国協議を成功させるため、どのぐらい譲歩できるかも、懸念されている」
また、中国がまもなく再開される6カ国協議でどのような立場を取るかが、注目されています。これについて賈慶国教授は、「中国は依然として、朝鮮半島の非核化と朝鮮半島核問題の平和的解決という立場を堅持していくだろう」との考えを示した上で、こう話しています。
「今後も、中国はこの2つの原則的立場を堅持していく。ただ、朝鮮が核実験を行ったため、中国は、核兵器の開発停止を朝鮮に対し、促すことに力を入れていくだろう」
6カ国協議の再開に先だって、関係各方面が積極的な交渉を行っています。これは、6カ協議を引き続き推進することが、各方面の基本的方針だということを表しています。これについて、中国外務省の秦剛スポークスマンは、次のように語りました。
「中国は、積極的な成果を得るため、実務的な態度を取ることを、関係各方面に要望する。中国は引き続き、各方面と緊密に交渉を保ち、朝鮮半島の非核化と東アジアの平和・安定の実現に積極的な役割を果たしていきたい」
|