中国の今年秋(9月~11月)の平均気温は例年と比べて1.6℃も高く、1951年以来もっとも暖かい秋となっりました。
秋の気温が比較的高い年は、2003年以来連続して続いており、今年で4年目となります。これは50年来の珍しい現象です。特に西北西部、華北西北部、黄河・淮河流域の一部地域および内蒙古中西部などでは、気温が2℃から4℃も高くなったほか、北京、内蒙古、江蘇、湖南、広西、甘粛、新疆などの14の省(自治区・直轄市)の平均気温は、1951年度以来の最高となりました。11月の全国の平均気温も例年と比べて1.8℃も高くなり、1951年以来三番目の高気温となっています。
また、今秋の降雨量の全国平均も例年と比べ低く、東北、華北、黄河・淮河流域の大部分、華南南部および江西、湖北、湖南、浙江、内蒙古、寧夏、新疆、西蔵(チベット)など各省(自治区)の一部の地域では降水量が30%から50%も少なくなっています。高温少雨により今秋、中国中東部では、大規模な秋季干ばつが発生し、山東、広西などの一部の地域では干ばつが深刻化しています。
気象専門家は、異常高温の原因として次の3点を挙げています。
(1)地球の温暖化が進んでいる。データからみると、ここ140年間で、地球全体の平均気温は0.6℃上昇している。中国の平均気温は、この100年間に0.8℃の上昇と、全体よりやや高い。
(2)新たなエルニーニョ現象が生じている。今年下半期、東太平洋赤道上で海水の温度が異常に上昇するという新しいエルニーニョ現象が発生した。
(3)今年秋季、太平洋西北部と南中国海海域で10個の熱帯低気圧が発生したが、中国にはひとつも上陸しておらず(例年は2.4個)、歴史的にも珍しいことだ。台風が上陸しないことで、それがもたらす雨水も少なくなり、中国南部に大規模な高温干ばつをもたらす重要な原因の一つになっている。
気象専門家の予測では、12月上旬は中国に影響を及ぼす寒気の勢力も強くなく、全国の大部分の地域の気温は基本的に例年と同じかやや高めになるとのことです。
「人民網日本語版」より
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