このほど行われた第8回中国国際ハイテク成果交易会(CHTF)の「世界CEO(最高経営責任者)フォーラム」で、米国・国際データグループ(IDG)のマクガバン会長(IDG創始者、米国芸術科学院会員)が講演した。主な内容は次の通り。
中国では経済の国際化が強化されるのに伴って、製造業も急激な勢いで発展を遂げ、中国製造業は目下、世界経済の発展に向けた重要な推進力の一つとなっている。現在、中国に進出した海外資本の70%が、製造業や製造業関連業界に投資を行っている。中国製造業は世界の製造業の移転を積極的に引き受け、世界経済の発展に非常に大きく貢献している。
しかし中国製造業がミドルエンド・ローエンド製品の「加工工場」から、世界の製造業の中心の一つに移行するまでの道のりはなお遠い。かつて中国の製造メーカーの多くは、海外メーカーの生産基地の役割を担うに過ぎず、独自のブランドをもつメーカーは少なかった。しかし製品の経済的価値というものは、主に自主創造とブランド力から生じるのだ。たとえば米国では、価格49ドルの商品において、ブランド権所有者が10ドルを受け取り、販売店が8ドルを受け取るが、製造メーカーはわずか30セントしか受け取ることができない。現在、中国の製造メーカーのほとんどが「30セント」を受け取る存在に過ぎず、このことから中国が製造の中心から自主創造の中心へと移行する必要があることがわかる。
中国が製造から自主創造へシフトするには、多くの課題がたちはだかるが、同時に多くのチャンスも横たわっている。台湾地区では1980年代に相手先ブランド製造(OEM)を開始し、現在では大陸部でもよく行われているが、このような「回り道」はできるだけ短縮するべきだ。日本は自主創造に関して学ぶべき模範だ。ソニー、トヨタ、東芝、ニコンなどは世界市場を十分視野に入れ、技術革新の面で自主創造の能力・エネルギーを保っているだけでなく、管理の革新の面でも力を備えており、中国にとって大いに参考になる。
世界的なブランドの育成と地域別の管理の差異化は、中国が製造から創造にシフトする過程で注目し、真剣に考えるべき二大テーマだ。(編集KS)「人民網日本語版」
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