イスラエル軍は19日早朝、レバノン東部バールベックにあるイスラム教シーア派武装組織ヒズボラの拠点を攻撃し、ビズボラのメンバー3人を射殺しました。これは、イスラエル軍とヒズボラとの停戦が14日に発効して以来、初めての軍事行動となります。
これを受け、レバノンの政府高官は19日、レバノンを訪問中の国連代表団と会談した際、イスラエル軍の攻撃は、国連安全保障理事会の第1701号決議の公然たる違反であると非難しました。
シニオラ首相とベリ国民議会議長を含むレバノン政府高官は、その際、「イスラエル軍は、レバノン南部でのレバノン政府軍の配置を妨げようと、今回の軍事行動を実施した。国連が対応措置をとらなければ、レバノンは政府軍の配置をやめる」と表明しました。
また、国連のアナン事務総長は19日、イスラエル軍が安保理の決議に違反してレバノン東部で軍事行動を行ったことに、「強い関心を持っている」と述べました。
さらに、フランスのシラク大統領も、この日、レバノン情勢について、国連のアナン事務総長、それにイタリア、フィンランド、トルコなどの国の指導者と電話会談を行いました。シラク大統領は、国連レバノン暫定軍の増強について、「増強した部隊は、均衡の取れた、国際社会の公約を反映するものでなければならない」と改めて強調し、「その部隊の任務、行動規定、指導体制と配備などをいち早く明確にするよう」呼びかけました。
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