IRC・赤十字国際委員会は28日、ジュネーブで、「レバノンでの人道主義救援活動を強化するため、1億スイス・フランの義捐金を募集する」ことを明らかにしました。この問題について、中国国際放送カイロ特派員がレバノンの首都ベイルートに駐在しているIRCのマフティ報道官に取材しましたが、ここでは、それについてのリポートをお伝えしましょう。
今月12日、イスラエルとレバノンとのヒズボラの大規模な武力衝突が起きてから、すでに2週間が経ちました。イスラエル軍がレバノン国内に対する空爆を続けているため、地元の情勢は悪化しつつあり、地元に対する人道救援活動を強化するため、赤十字国際委員会はレバノンへの救援人数を衝突前の10人からすでに45人に増加し、さらに、数週間後には200人に増加するということです。
これについて、マフティ報道官は「我々の救援活動は大きな進展をとげた。救援隊はレバノン南部の国境地区に近いアルメーシ(RMEISH)という村に到着した。地元の住民の食品や飲料水、薬品はもうなくなており、我々はそれを提供した」と語りました。
赤十字国際委員会は現在、レバノン南部に、150トン余りの救援物資を送りました。現在、10余りの救援物資輸送隊がその救援に従事しています。現在、南部地区には救援拠点が設置されました。これについて、マフティ報道官は。「救援活動の安全を保障するため、赤十字はイスラエル側に安全保障を求めた。このため、これまでのところ、空爆の中でも、救援者に被害者は出ていない」と述べた後、さらに「我々はイスラエル軍側、イスラエル政府、テルアビブ駐在赤十字国際委員会事務所と通信連絡を保っている。そして、事務所を通じて、南部への救援物資輸送コースをイスラエル側に伝えている」と話しました。
救援で直面する課題について、マフティ報道官は「安全が保障されれば、われわれは南部に到達することが出来る。しかし、大型トラックがなく、輸送速度も非常に遅い。そして、車による輸送隊は南部の山間地帯に入るのは難しい。現在、レバノンへ通じる安全な道は2本しかない」と述べました。
現在、レバノン南部住民の状況について、マフティ報道官は「食糧の供給は減少し、飲料水や薬品も不足している。例えば、風邪薬もない」と述べました。
マフティ報道官は、さらに「衝突は続くが、我々はレバノンでの救援活動を進めていく。これから、南部地区に入り、南部、及び国境地帯の住民に生活必要品を提供したい」と述べました。
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