ロシアのプーチン大統領の招きに応じて、中国の胡錦涛国家主席は、16日と17日の両日、ロシアのサンクトペテルブルクで開かれるG8主要国首脳会議と発展途上国の首脳対話に出席します。この対話では、主に、エネルギー安全や伝染病対策、教育、アフリカの発展と貿易などついて検討するほか、経済のグローバル化、テロ取締り、核拡散防止及び共に関心を寄せるその他の国際問題と地域問題について検討することになります。胡錦涛国家主席はこれら問題について中国の立場と主張を表明します。

　世界における主な先進国と発展途上の大国の指導者が出席するこの対話で、中国は発展途上の大国として、その声はより注目されるでしょう。

　G8はアメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、日本、イタリア、カナダの西側の7つの工業国とロシアからなっています。その主なメンバーは主に、西側先進国であるため、「金持ちのクラブ」とも呼ばれています。G8は先進諸国間の調整メカニズムとして、国際的に重要な役割を果しています。ここ数年、G8は発展途上国、特に発展途上大国との対話を強化してきました。2003年、フランスで行なわれたG8は、発展途上国の指導者と初の対話を行い、大国間協力メカニズムに新しい内容を加え、その国際的な影響力をより拡大しました。胡錦涛国家主席は招きに応じて、対話に出席したため、中国とG8との協力は新しい段階に入り、各分野における 中国とG 8との 対話と協力が強化されました。特に金融、経済の分野で、双方は通常対話メカニズムを確立しました。中国外務省の崔天凱次官補はこのほどの記者会見で、中国とG8との関係を評価し、まもなく開かれる対話についての見方を語りました。

「中国はG8 の役割を重視し、G8との 協力は双方の利益に合致するだけではなく、世界の平和、安定と発展にプラスとなる。今回、胡錦涛国家主席が対話に出席するのは3回目だ。我々は対話を通じて、各方面、特に発展途上国の声を全面的に聴取し、国際協力を促進させていくことを希望する」と崔天凱外務次官補は述べました。

　今回の対話は国際の焦点問題がクローズアップし、世界経済がバランスを失い、エネルギー価格が上昇し、貿易保護主義が頭をもたげた状況の下で開かれます。特に朝鮮のミサイル発射実験とイランの核問題が国際社会の注目を受けた下で開かれるため、幅広く注目されています。これについて、中国外務省国際局の王小竜副局長は、「対話は全体会議と昼食会の二つの部分に分けかれている。全体会議では、主に、エネルギー安全やアフリカの発展、伝染病対策、教育協力、経済のグローバル化の問題を討議する。その後で昼食会を行い、世界の安全保障と貿易などの問題について討議する」と述べました。