ジュネーブで開かれているWHO・世界保健機関の第59回年次総会は22日、未表決の形で、ごく少数の国が出した台湾に関する提案を、大会の臨時議事日程に入れないことで合意しました。中国代表団の団長を務める高強保健相は大会で演説し、WHOにおける台湾に関係する問題について、中国の四項目の原則を述べました。そこで、今日のこの時間は、これに関するリポートをお伝えしましょう。
高強衛生相は、「少数の国が台湾にかかわる提案を出し、台湾民衆の健康への関心を口実に、主権国家しか参加できないこの会議への台湾当局のオブザーバー参加を要請している。この実質的な内容は、保健問題ではなくて、政治問題であり、台湾当局の『台湾独立』主張のため、『国際的な空間』を模索するものだ」と述べています。
高強衛生相は、この問題についての中国政府の四原則を説明しました。
「第一に、大陸と台湾は同じ中国であり、台湾同胞はわれわれの血を分けた兄弟である。台湾同胞の健康に関心を寄せることは私たちの負うべき責任である。台湾民衆の健康にプラスとなるすべてのことに向け、われわれは必ず一生懸命努力する。第二に、台湾の保健専門家のWHOの技術的活動への参加を支持し、台湾地区が即時かつ的確に国際的な保健情報や技術援助を受けることに協力する。第三に、保健問題、あるいは台湾問題を国際化することに反対し、また、保健問題を利用して『台湾独立』あるいは、『一つの中国、一つの台湾』を企むことに反対する。第四に、海峡両岸が一つの中国という枠組み内で、平等に話し合い、保健分野での協力や国際保健事業への台湾の参加など問題の解決を積極的に推し進める」と語りました。
高強衛生相はまた、去年5月、中国が台湾の保健専門家のWHOにおける技術的活動参加を支持し、WHOと『覚書』に調印してからの経緯について紹介しました。それによると、「覚書が調印された後、台湾地区は合わせて10回専門家チームを派遣し、延べ18人がWHO主催のさまざまな活動に参加した」ということです。具体的には、去年11月にジュネーブで開かれた鳥インフルエンザ対策国際会議や、今年1月に東京で開かれたインフルエンザの早期対策国際会議、今月初めにジュネーブで開かれた鳥インフルエンザワクチンに関する世界行動計画及びワクチン臨床実験評価相談会などがあります。
高強衛生相は、「事実が示しているように、『諒解覚書』の実施で台湾の医療衛生関係の専門家はWHOの技術交流や情報取得をしやすくなった。中国政府は、この覚書の規定を積極的かつ真剣に履行し、台湾の医療衛生分野の専門家がWHOとより多くの技術交流を行うことを支援する。私たちは、一つの中国の枠組み内で、海峡両岸が平等に交渉し、台湾民衆が関心を持つ国際衛生問題を研究し、解決することを希望している」と述べました。
高強衛生相は、更に、「大陸の人民と台湾同胞は切っても切れない民族、地縁と血縁の関係を持っている。両岸の医療衛生界は伝染病の予防と治療、医薬衛生、医学教育と病院管理などの分野で、幅広い交流と協力を行っている。両岸人民の交流と協力が絶えず広がるに伴い、両岸の中国人は平等な交渉により、自らの問題を必ずうまく解決できると信じている」と強調しました。
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