香港特別行政区の曾蔭権行政長官は22日、海南省のボアオで、「今のアジア金融体制では、地域経済の発展は難しい」と述べました。

　海南省で開催中のボアオ・アジアフォーラムは22日、「アジア金融の一体化」をテーマとする会議を行いました。曾行政長官はその席上、「経済体制が遅れ、金融の仲介サービス業が完備していない国や地域がまだ多い。また、金融の安定を維持するため、市場の開放に保守的な姿勢をとるところもある。したがって、アジアの金融体制には、成長を阻害する要素が多く残っている」と述べました。

　その対策について、曾行政長官は、アジア地域の金融インフラのネットワークの形成や、海外の金融仲介業者の市場進出に対する制限の緩和などを提言し、それらを実現すれば、アジア金融の一体化と経済の持続した発展を推進することが可能になると述べました。