1カ月近くの上昇が続いた人民元の対ドル為替レートが、今週に入り下降に転じている。中国外国為替取引センターによると、9日の銀行間外国為替市場の人民元レート仲値は1ドル=8.0480元。金融機関の間で行われる直物(スポット)の相対取引(OTC)の終値は1ドル=8.0490元だった。人民日報系の北京紙「京華時報」が伝えた。
7日のレートは1ドル=8.0382元で、まだ元高だったが、8日は同8.0475元、9日は同8.0480元に値下がりした。3営業日で人民元が0.12%下がったことになる。
招商銀行の首席アナリスト、劉維明氏(外国為替担当)は、「元相場に浮き沈みがあることは、相場が実際の市場ニーズに近付いてきたこと示している」と指摘。逆に右肩上がりの元高こそ、外国為替市場の不備を示すものだとした。最近の元安ドル高傾向の原因については、米ドルの金利引き上げへの期待が高まる一方、日本円の利上げ観測が薄れたため、との見方を示した。(編集KS)
「人民網日本語版」
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