東中国海の石油ガス田開発をめぐる第四回中日政府間協議は6日から7日まで北京で開かれ、中国外務省アジア局の胡正躍局長が率いる中国代表団と日本の佐々江賢一郎外務省アジア大洋州局長が率いる日本代表団が協議に参加しました。双方は東中国海の石油ガス田の共同開発について深く意見を交わしました。報道によりますと、日本側が無理な要求を提出したことによって、協議は実質的な成果を収めるこができなくなったとのとのことです。
中日両国は隣国であり、昔から、友好に付き合えば共に利益を得るが、争えば共倒れになります。エネルギー問題の解決もその通りです。経済の発展に伴い、両国は共にエネルギー需要が高まっています。ここ数年、様々な原因によって、中国のエネルギー需要が大幅に増加しており、その中には、日系企業が多くのエネルギーを消費していることも重要な原因の一つです、このほか、日本経済界では日本の経済回復は中国経済の急速な発展に支えられているとの考えをもっている人が多くいます。従って、もし、エネルギー不足によって、中国の経済発展が影響を受ければ、日本経済にも大きなマイナスの影響を与えることになります。つまり、中日両国は経済面で相互依頼性が強いと言えます。特に、エネルギー問題において、中日両国は協力してこそ、共に利益を得ることができると思います。
この点について、中日両国政府は冷静な認識をもっています。双方が対話を通じて東中国海問題を解決したいということはこのことを示しています。問題を解決したければ、双方は相手との意見の食い違いを直視し、問題解決に誠意を見せるべきであります。
現在、中日両国は東中国海の境界線画定問題で大きな意見の食い違いがあります。日本側は両国の海岸線の中間線によって画定することを主張していますが、中国側は「「国連海洋法条約」の規定に基づき、境界線は大陸棚がどこまで伸びているかによって画定すべきだ」としています。そして東中国海海域は中国大陸棚の延長部分であり、当然、中国の海域に入る」と主張しています。しかし、一連の協議で中国側は中日関係の大局的な立場から大きな譲歩をし、共同開発を提案しました。中国側は問題解決のため、大きな誠意を示したのです。
日本のマスコミの報道によりますと、日本側は中間線の西側の中国領海にある春暁など4ヵ所のガス田を共同開発の対象に入れたということです。日本側のこの要求からは、その問題解決のための十分な誠意を見ることはできません。中国の李肇星外相は7日、全国人民代表大会での記者会見で「東中国海問題について触れ、中国側の開発は、中日双方の間に争いがない中国の近海海域で行っているものだ」と明らかにしています。
伝えられるところによりますと、中日双方はできるだけ早く協議を再開することで合意に達したということです。日本側が次回の協議で問題解決のために誠意を見せ、両国のエネルギー協力を進めることを期待したいものです。
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