SCOのメンバー国、中国とロシア、カザフスタン、キルギスタンなど中央アジア諸国の首相が会合に出席したほか、インドのシン外相、イランのダウジ第1副大統領、モンゴルのエルベグドルジ首相、パキスタンのアジズ首相らはオブザーバーとして初めてこの会合に出席しました。

　7月に開かれたアスタナサミットで打ち出された計画に基づき、参加各国は、安定を維持し、経済貿易、科学技術、社会などの分野での協力を強化していくことについて深く討議しました。ロシアのフラトコフ首相は、会議後の記者会見で、「会合参加各国は、『SCOが成立してここ5年来、多くの成果を収めたが、今後もより多くの課題が残されている』との認識で一致している。この地域は、30億の人口を持ち、自然や経済的、物的資源が豊かである。SCOがもたらしたこれらの資源を充分に活用できるチャンスを逃さず、今こそ地域の人民の生活レベルを高め、世界経済と国際政治などの面で重要な役割を果していくよう」期待を示しました。

　各国の首相らは、共同声明を発表し、互恵と平等の原則にのっとって、経済貿易協力と投資環境の改善に力を入れていくことを約束し、また、2月にキルギスタンの首都、ビジケクで開催された経済貿易閣僚会議と関係部門が提起したエネルギー、交通、科学技術、農業などの分野で協力を強化していくという意見を参考にし、計画を確実に実施していくべきだとしています。

　中国の温家宝首相は、SCOのメンバー国の間の協力を強化すべきだという中国側の主張を述べ、「経済と安全は、SCOの二つの大きな課題だ」と指摘し、「中国は、SCOの発展に尽していく」との意を示しました。「三年をかけて、SCOのため、1500名の専門の人材を養成することを承諾した。その経費は、7500万元に達する。また、輸出相手国に年利2％20年で9億元の優遇貸し付けを提供した。今後、プロジェクトの実施状況によってこれを増やすことも可能である。われわれの協力は、平等互恵、互いに尊重することに基づいて行うものだ。SCO各国とオブザーバーの各国が力を合わせて努力すれば、協力目標を達成でｙきると信じている」と述べました。

　温家宝首相は、更に、「SCOは、開放的な組織で、他の国際組織との連携を期待している」と述べた後、SCOが直面している課題に触れて、「SCOは、企業の参加と資金投入がまだ少ないという課題に直面している。これは、経済協力に影響を与えている。今回の会合で調印した二つの協議は、これらの課題に焦点を合わせている。現在、経済協力に関して、一応の法律と運営システムが完成したが、更に効果的な措置を講じ、問題を解決していく」と述べました。