31歳の李偉明さんは、北京の外資系企業に勤める普通の会社員だ。週末には、愛車の「ボーラ」にサッカー好きの同僚を乗せ、月壇体育場へサッカーをしに行く。しかし最近は、この生活を変えざるを得なくなった。数日前に新居の鍵が届き、しばらくの間は、車で内装材料を買いに行くことが週末の余暇にやるべき第一の仕事になるからだ。
「住宅購入、インテリア、車。友達と話すときに一番多い話題です」。実際に、李さんと友人達が話す話題は、中国の一般市民の生活の重要な部分になっているようだ。
中国の国民の所得水準が絶え間なく上昇し、また国家がさまざまな消費政策を行うことにより、中国の都市住民の消費構造は迅速に変わった。都市住民のエンゲル係数は年を追って下降し、衣服や食糧に関する消費は住居や車に移った。都市住民は、1千元、1万元単位の消費から、10万元、ひいては100万元の消費へと急速に変わり、マイホームやマイカーを買うなど10万元以上の消費も一般市民の家庭で行われつつある。中国の消費構造は、加速する局面に入っている。
1970年代の腕時計、ミシン、自転車、80年代のカラーテレビ、冷蔵庫、洗濯機。中国人の消費水準を表す「3種の神器」の内容は、絶えず新しくなっている。ここ5年では、家電製品が家にそろうという1万元クラスの消費を経験し、すでに教育、不動産、自動車が新しい三種の神器となっている。中国のマイカー保有台数は、600万台強から1500万台まで増えた。都市部住宅の延床面積は、1人当たり平均20平方メートルから25平方メートル近くまで増えた。
農村での消費も日を追って熱気を帯びている。農村部住民のエンゲル係数は2000年には49.1%だったが、04年には47.2%となった。東部地域の一部の農民は、「温飽型(衣食の問題を解決したばかりの状態)」から「小康型(いくらかゆとりのある状態)」へとすでに入っている。
「人民網日本語版」
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