ACニールソンと世界免税協会(TFWA)がこのほど行った調査によると、発展途上国で海外観光業がまだスタートしたばかりの段階にある中国の海外観光における一人あたりの消費はなんと世界一の987ドルにも達するという驚くべきことが明らかとなっている。世界免税協会研究部のリンダ・ホプキンス(Linda Hopkins)主任はこの調査の結果について、中国「新民週刊」の取材を受けた。
ホプキンス氏はまず、世界の観光業にとって、中国は巨大なマーケットであると語った。現在、中国人の観光目的地は69カ国・地域に拡大しており、2004年における海外観光者数は2900万に達し、2010年には中国人の海外観光者数は延べ5000万にも達するだろうと世界観光組織は見ている。中国の観光客は、観光の際の総出費の面で日本よりやや低く、世界2位となっているが、ショッピングの支出は世界でトップとなっている。今回の調査では、海外観光者にとって、ショッピングは観光に次ぐもっとも重要なことであり、ショッピングの支出は海外観光の総予算の中で3分の1をも占めることがわかった。
ホプキンス氏の話しによると、中国人観光客のヨーロッパ観光での支出は1781ドルで最も多く、上海市からの観光客の支出は他の都市より多い。また、海外観光者の中で女性の比例が高いため、ファッション、化粧品とお菓子類が買い物のトップ3となり、この消費傾向は、酒、香水、タバコを買い物の主な目標とするヨーロッパの観光客たちと大きな違いがあることが見てとれる。
ホプキンス氏は、中国の海外観光業の発展の主な推進力について、次のことをあげている。1)中国の海外観光の潜在的な消費者数は6000万にも達し、総人口の5%を占めていること。2)中国経済の健全な伸びと家庭の収入増。3)海外観光をめぐる政策面での緩和。4)タイ航空、バンコク航空などの低コストの航空会社が中国への航空ルートを開設したこと。5)VISAカードが中国でも普及していることなど。
「チャイナネット」
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