南アフリカ・ダーバンで開かれているユネスコ第29回世界遺産委員会に出席中の国家文物局の張柏副局長は12日記者会見し、河南省安陽にある商代の遺跡を世界文化遺産、四川省のジャイアントパンダの生息地を世界自然遺産に登録する申請書を同委員会に提出し、世界遺産センターが正式受理したことを明らかにした。登録確定は来年開催する第30回世界遺産委員会で審議される。
河南省安陽市西北郊外の小屯村一帯に、約24平方キロの広さで残る遺跡は殷墟とも呼ばれ、奴隷社会である商王朝後期の首都だった。中国史上で考証可能な文献があり、甲骨文や発掘調査でその存在が実証された最古の古代都市遺跡。
全世界の関心を集めるジャイアントパンダ。中国にしか生息しない希少な"生きた化石"と呼ばれる動物は今、絶滅の危機に瀕している。パンダは四川省の大渡河から岷江に至る一帯の主に5370平方キロの範囲内に生息。自然遺産への登録申請は、生物の多様性を保護する上で意義がある。
ダーバン会議はマカオの歴史的建築物群など、世界42件の登録申請について審議しており、現地時間の14日に結果を発表する予定。
中国では現在、30カ所が世界文化・自然遺産に登録されている。登録件数で世界第3位。
「チャイナネット」
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