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EU代表団、イラクを訪問
   2005-06-11 13:26:41    cri

 EU・欧州連合の輪番議長国・ルクセンブルクのアッセルボルン外相が率いるEUハイレベル代表団は9日バグダッド入りし、イラク訪問を始めました。代表団は、イラク移行政府のタラバニ大統領と会見しました。

 これは2003年にイラク戦争が起きてからイラクを訪れた初めてのEUハイレベル代表団です。EUは今回の訪問を非常に重視しています。その代表団のメンバーからみても分かるように、アッセルボルン外相のほか、イギリスのストロー外相、対外関係担当のワルドナ女史、共通外交・安全保障担当のソラナ上級代表などがいます。

 今回の訪問は、EU、アメリカ、イラク三者にとっても一定の意義を持つものだとされています。

 この訪問は、イラク問題に関するEU加盟国の主張が一致しつつあることを示し、欧米関係の強化とEU内部の相違をなくすのに役立つとみられます。フランスやドイツなどのEU加盟国が、アメリカが発動したイラク戦争をボイコットしていたことで、欧米関係には亀裂ができました。同時に、イギリスやイタリアがイラク問題でアメリカに追随していたことから、イラク問題においてEU内部では大きな相違が現れました。今年2月、アメリカのブッシュ大統領がヨーロッパを訪れ、欧米関係修復の旅をした後、欧米関係はある程度修復され、戦後のイラク再建で協力することに合意しました。

 イギリスのストロー外相は9日記者会見し、「今回訪問の目的は、イラク問題における各国の食い違いをなくすことにある」と明らかにしました。

 イラク移行政府が発足してから、イラク政治の再建プロセスが新たな段階、つまり、憲法制定の段階に入りました。この段階ではイラクは国際社会からの支持を非常に必要としています。イラクでは治安情勢が悪化しつつあり、この一ヶ月で暴力襲撃による死者が900人に上っています。イラクの政治プロセスが予定通りに進められるかどうかは疑われています。EU代表団がこうした時期にイラクを訪問することは、イラクに支持を示すものです。イギリスのストロー外相は9日、イラク移行政府のタラバニ大統領と会い、イラクが計画通りに憲法の制定を完成できるものと確信することを表明しました。

 EU代表団の主要な任務の一つは、今月末にブリュッセルで開催する予定のイラク再建問題に関する国際会議の準備を整えることです。この22日に開かれるこの会議は、EUが主催するもので、アメリカやロシア、日本、イラクを含む80余りのを超える国々や国際組織の参加を要請しています。暴力襲撃に悩まされているイラク移行政府やアメリカにとって、この会議こそ、求めても得られないものです。

 一方、EUの各加盟国にとって、EU代表団の今回の訪問を通じて、これからイラクからの石油輸入やイラクの再建への参入が促されるものと期待されています。

EU
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