大学卒業生が農村に就職した現象に対して、中国社会科学院人口研究所の王徳文教授は、「まず、この10年近く、国内の大学は学生募集数を拡大したため、卒業してすべてが都市で就職できるわけではない。農村部は経済が発展してきて、学歴の高い人材を招聘するニーズがどんどん上がっている」と述べた後、「農村は経済の発展と共に、村づくりの人材を必要とする。この現状の下で、大学生が農村に就職することは彼ら自身に大きなチャンスを与えた。大学教育の発展は大学生の数を増やしいてる一方、農村も人材をほしいというニーズが増え、この状況を踏まえて、大学生が農村に就職する傾向が出てきた」と分析しています。
一方、農村に就職した大学生は仕事と生活はどうなっているでしょうか。掛甲裕村にいる胡天偉さんは、ここでの仕事と生活は非常に充実していると話してくれました。胡さんは在学中に、観光管理学を専攻したため、ここで専攻を生かしています。胡さんは農民たちにコンピューター知識、例えば、インターネットにアクセスして、観光情報を読んだり、Eメールを送ったり、受けたりすることを教えました。そのほか、時間を見つけて、村の観光情報に関するホームページも作りました。
胡さんの努力は上司や同僚たちに高く評価されています。掛甲裕村の張朝起村長は、「胡さんは素直で、何でもやれるタイプだ。村の観光プロジェクトで、彼は理論と村の実情をうまく結び付けた。また、仕事の中で、いい経験をまとめ、不足するところを指摘してくれる。農村は胡さんのような大学生がきてほしい。われわれ村人は大歓迎である」と語ってくれました。
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