国務院の温家宝総理は17日、北京で世界銀行のウォルフォウィッツ総裁と会見し、中国と世銀の協力関係のさらなる強化について話し合った。
温総理は世銀総裁に対し、中国の経済と社会が発展する状況について説明、特に農村の貧困対策の状況について説明した。
温総理は、21世紀始めの20年間は、中国を全面的に「いくらかゆとりのある社会(小康社会)」としていくための重要な時期だと指摘。「われわれは、貧困扶助のための開発事業に一層力を入れ、貧困地区への資金投入を増やし、貧困人口を引き続き減少させる」と述べた。主な施策として、次の4点を挙げた。
(1)貧困地区のインフラ整備を強化し、教育水準や科学技術などの社会事業に力を入れ、基本的な生活条件や生産条件を改善。貧困地区の住民の資質向上を図る。
(2)生産構造を調整し、特色と優位性のある産業を発展させることで、収入増加の道を切り開く。
(3)それぞれの地域の特色に合わせ、貧困脱出のための開発事業を村全体で進める。人間の生存に適さない地域の貧困人口については、移民させることで貧困脱出を助ける。
(4)社会資源を幅広く貧困救済事業に投入する。労働能力の無い貧困層に対し、社会的な救済措置を取る。
温総理は「中国は自国の貧困状態を絶えず改善することで、豊かな繁栄の道を進み、世界の貧困扶助事業の進展を促していく」と述べた。
中国と世銀が良好な協力関係を築いていることと、世銀からの借款が中国経済の発展と貧困対策事業にプラスの役割を果たしていることを指摘。双方の交流と協力関係のさらなる強化に期待を寄せた。
ウォルフォウィッツ総裁は「中国経済の発展と貧困対策事業の成果は、世界的な注目を集めており、学ぶべき経験が多くある。世銀は中国政府との協力を引き続き拡大し、中国の発展に新たな貢献をしたい」と述べた。(編集CS)
「人民網日本語版」
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