プー人の子孫たち、雲南省南部の各少数民族は今もお茶を愛用する習慣を保ち、また、お茶をめぐり、それぞれ独自の風俗風習や飲茶作法が伝わっています。
これをいくつか紹介してみます。
プーラン族には、茶畑から摘んだばかりの葉、「生茶」を唐辛子や、塩をつけて食べたり、お茶の葉をつけものにして食べたりする習慣があり、また、茶樹の葉を焼いて飲む「焼き茶」や、竹の筒に茶樹の葉を入れて、竹筒のまま火で沸かしてから飲む「青竹茶」をたしなむ習慣があります。
このほか、チーノオ族にも茶樹の葉を調理して、おかずにして食べる習慣があり、題して、「リャンバン茶」といいます。
また、ハニ族の「蒸し茶」、「焼き茶」、「土鍋茶」、イー族の「焼き甕茶」、「清茶」、「塩茶」、「油茶」、ラフ族の「ザオ茶」、ダイ族、ラフ族、ジンポー族の「竹筒香茶」、ワー族の「鉄板焼き茶」に「ライ茶」、リースー族の「油塩茶」、ペー族の「三道茶」、さらに、チベット族、ナーシー族、プーミ族の「スーユー茶」などなど、枚挙にいとまがないほどです。
プー人がお茶を栽培し始めたのは、3000年前の昔のことになります。以降、長い月日が経っても、子孫たちはその恩恵を守り続け、先祖から譲り受けて来たお茶を飲み続け、文明と文化を育んできたのです。
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