プー人が茶の最初の栽培者。この説に有力な証拠を提供しているものがあります。言語です。
プー人の末裔と言われているプーラン族、ワー族、ドアーン族、それから彼らと深くかかわっているハニ族、ラフ族、ひいては近隣地区で生活を営んできたダイ族、チーノオ族の人々は、同じ発音でお茶を現しています。それは、「ラー」です。
瀾滄県地区、つまり、プーラン族の先祖・ビュアーレンが生活していたと言われている地方に暮らしているプーラン族の間で、「ラー」は先祖のビュアーレンが最初に使った言葉で、その後、ダイ族やチーノオ族などに借用されたと言い伝えられています。
ちなみに、プーアル茶で名の知られた「プーアル」という地名の由来も、実はお茶とかかわっているようです。
黄桂枢先生はこれについて、「プーアルは古代では、プー人の住んでいたところです。今の『プーアル』は、唐や宋の時代に『歩日』と呼ばれ、つまりプーアルの当て字です。『プーアル』も『歩日』もワー族の言葉では、『プー人の兄弟』を意味し、とりわけ、プーラン族の人々を指す呼び名のようです。結論を申しますと、先にプーアル人、つまりプー人がいて、後にプーアルの地名ができ、更にその後、プーアル人、つまり、プー人の作ったお茶が生まれたのです。プーアルは古代の茶作りの民族、プー人兄弟の住んでいたところで、彼らの植えたお茶はつまり、今日では、プーアル茶として内外に知られている雲南省の大葉茶です」と語りました。
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