インドを公式訪問した中国の温家宝首相は12日、ニューデリーでインドとその他の外国記者の取材に応じ、中国とインドとの関係、中国と南アジア諸国との関係、中国の発展状況などの問題について、記者の質問に答えました。

　まず、中国とインドとの関係について、温家宝首相は、「中国とインドが国境地域の安定のために一連の措置を講じたことは、双方が誠意を持ち、長期に亘って努力すれば、必ず両国の国境を友情を結ぶ平和な絆にしていけることを示している」と述べました。

　中国と南アジア諸国との関係について、温家宝首相は、「今回の訪問で、中国がインドと調印した50件余りの二国間協定の中、大部分は経済協力と貿易に関するものである。中国と南アジア諸国との経済協力と貿易関係は平等で互恵を踏まえて確立されたもので、発展における潜在力は大きい。中国は双方の強みの補完という方針に基づき、南アジア諸国と異なる協力分野を確定していく」と述べました。

　温家宝首相は、中国の発展状況や人民元の為替レートについて、「中国の特色をもつ社会主義とは、経済面では、社会主義市場経済体制を確立に表れている。また、中国の実情に基づき、人民元の為替レートでは、市場の需要に基づく管理的な変動為替相場体制を実施する。中国は引き続き人民元為替レート形成メカニズムの改革を推し進め、それをより柔軟性のあるものにしていく」と述べました。