1月27日は第二次世界大戦中、ナチス・ドイツがユダヤ人を迫害するアウシュビッツ強制収容所解放60周年記念日です。ここ連日、国連と多くの国々は様々な活動を行い、この肝に銘記するべき歴史事件を記念し、歴史を忘れず、平和を大切にし、悲劇の繰り返しを警戒しようとする声が伝わっています。この事件に対して、第二次世界大戦を起こしたドイツと日本が明らかに異なった行動を取っていたことに人々は気が付いたでしょう。ドイツの各界はこの歴史悲劇に対し回避せず、反省の態度を取っているのです。一方、日本の政界とメディアはこれを全く無視し、まるで日本ではこの「アウシュビッツ」という言葉を聞くことができないようです。
日本では、国際社会がアウシュビッツ強制収容所解放60周年を記念して行った活動に対し、あんまりにも無関心で、如何なる記念活動をも行わないばかりか、日本の指導者はこれに対し如何なる話もせず、政府は如何なる評論も出さず、それに日本のメディアは何の報道もせず、ひいては24日に国連が行ったアウシュビッツ強制収容所解放に関する特別会議について、日本のメディアは一切報道しませんでした。
アウシュビッツ強制収容所解放というこの歴史事件を記念すべきものではないのか。そうではないのです。アナン国連事務総長は国連特別会議で「今日の世界において人心を失った悲惨な事件が常に起きている。だから、国際社会がアウシュビッツ強制収容所解放60周年を記念することはこの類の大量虐殺事件の再度発生を防ぐためだ」と語りました。シュレーダー独首相はベルリンで行われた記念活動で「半世紀前にナチス・ドイツが犯した暴行は今に至ってもドイツ人の恥なので、ドイツ人の一人一人はその恥となる歴史を反省して、歴史悲劇の再発を防ぐものである」と述べました。
27日にポーランドのアウシュビッツ強制収容所の跡で行われた記念活動には、プーチン露大統領、シラク仏大統領、ケーラー独大統領、イスラエルのカツァブ大統領らを含む30カ国以上の首脳が参列しました。その他の多くの国々でも様々な記念活動が行われました。
日本人がアウシュビッツを忘れたかもしれませんが、しかし、アウシュビッツという名前は忘れられるのでしょうか。歴史は忘れられるのでしょうか。この何十年間、ドイツは歴史を正視する態度を終始一貫して取り、真心から反省しています。そのやり方は国際社会から理解され、尊重されています。
一方、日本の歴史を忘れるそのやり方は全くあきれるものです。南京大虐殺が忘れられた。「慰安婦」が忘れられた。「731部隊」が忘れられた。事実、日本社会は長年来、第二次世界大戦に関するあらゆることに対し回避の態度を取ってきたのです。その原因は、日本が戦争の歴史を清算せず、歴史を正視し、歴史から教訓を取る気持ちが全くないからです。そのため日本は、アウシュビッツ強制収容所解放60周年を記念する活動を無視したのです。これに対し、アジアと世界の平和を愛する人々は警戒心を保たなくてはなりません。
歴史の教訓を銘記し、悲劇の繰り返しを防ぎ、これは国際社会がアウシュビッツ強制収容所の解放を記念する本当の意味なのです。この歴史を提起したくない日本のこのやり方は賢明なものであるとはいいがたいです。
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