1993年カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作品「さらば、わが愛??覇王別姫」などで世界の映画界に知られる中国の陳凱歌監督が9日、神戸市の神戸学院大学で「中国映画にみるアジア的価値と伝統」と題して講演した。陳監督は講演で「自らの国の文化と伝統を誇りに思い、その文化と伝統を次世代に伝える努力をしてほしい」と語った。
陳監督は、近年の中国の経済発展について「中国は世界における経済的地位が向上した一方、国内の貧富の格差は広がり、昔からある文化と伝統は軽視され、今に至るまで伝えられてきた民俗と風景はだんだん本来の姿を失いつつある。映画の撮影にも大きな困難をもたらしている」と指摘した。
米国中心の経済と文化のグローバル化について「西洋と東洋の歴史と価値観にはまだ違いがあると思う。自らの文化を無理やり人に押しつけるべきではなく、相互理解と共同発展が大切だ」と述べた。(編集ZX)
「人民網日本語版」2004年11月11日
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