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(GMT+08:00) 2004-04-08 15:56:09    
イラク情勢、米国を困らせる (音声有り)

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7日、イラクのスンニ派三角地帯にあるファルージャに対するアメリカ軍の大規模な掃蕩行動は白熱化の段階に入り、イラクの反米武装勢力はアメリカ軍に対する強い抵抗を行い、双方の死傷者が絶えず増加しています。これと同時に、シーア派の若き指導者サドル師の指導している大規模な抗議行動及び、武力衝突によって、イラクの情勢は更に揺れ動いています。これまでと違って、今回、アメリカ軍がイラクで直面しているのはスンニ派とシーア派の2つの戦線からの反撃です。いかに、イラク情勢を全面的に抑制していくか、アメリカは難しい選択を迫られています。

 アメリカ軍はフセイン政権の主導的位置にあったスンニ派の抵抗に早くから準備を整えており、フセイン政権が覆されたあと、スンニ派に対して、打撃の手段を取ってきました。その結果、ファルージャなどスンニ派イスラム教徒を中心とするスンニ派三角地帯が形成され、アメリカ軍はこの地帯で頻繁に襲撃を受けています。

 イラク人口の60%を占めているシーア派が集中しているイラク南部地区は、相対的に平静です。それはシーア派が長期的にフセイン政権の抑圧を受けていたので、アメリカ軍のフセイン政権打倒に反感を持っていないからです。

 しかし、時間がたつにつれて、イラクに対するアメリカ軍の長期的な占領、そして、思うままに家宅捜査を行なったり、一般住民を逮捕したり、無辜の人を射殺したりする行為はイスラム教徒の不満を日増しに増大させています。強固な立場を取っているシーア派の指導者サドル師はアメリカ軍のイラク占領にこれまでずっと反対してきました。サドル師の指導している今回の抗議行動は広範なイラク人にアメリカ軍占領に対する不満を発散する機会を提供していることから、抗議活動は急速に広がり、アメリカ軍を始めとする連合軍との武力衝突に変わりました。

 アメリカはこうした情勢の出現を予想もしていなかったのです。ブッシュ大統領とイギリスのブレア首相は、このほど、イラク情勢の厳しさを認識し、連合軍がイラクで苦しい状況にあることを認めました。ブッシュ大統領は「アメリカは武力をもって、イラクで民主をつくる」と表明しました。アメリカ軍は既にサドル師を逮捕する命令を出し、サドル師の自首を要求し、マハディ軍を不法武装力としています。しかし、サドル師はまったく恐れず、米軍と連合軍のイラクからの撤退を要求し、拘束されているイラク人の釈放を要求しています。

 イラクの厳しい情勢に対して、アメリカ国内では、イラクから撤兵すべきか、或いは軍隊を増派するか、権力の譲渡を遅らせるかどうかという問題について激しい論争が展開されています。アメリカの大統領選挙を前に、アメリカ軍がイラクで如何なる難しい立場に置かれても、ブッシュ大統領は容易に「撤兵」と言えないだろうと見られています。

 現在のイラク情勢をいかにコントロールしていくかについて、アメリカの選択の余地は非常に小さいものです。シーア派に大規模な鎮圧を行うならより一層強い反抗を受けるでしょう。