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(GMT+08:00) 2004-04-07 16:25:33    
イラン、IAEAとの協力を加速へ (音声有り)

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国際原子力機関・IAEAのエルバラダイ事務局長が6日、イランを一日訪問し、核開発計画をめぐるイランの高官との会談で、イランからのIAEAとの協力を加速するという約束を得ました。一方双方は,懸案の問題をいかにして解決するかに関してはタイムスケジュールを作成しました。

 エルバラダイ事務局長はイランの首都テヘランで,イラン国家最高安全委員会のロウハ二氏らと5時間にわたって話し合いました。会談後、エルバラダイ事務局長は、「イランは,IAEAとの協力を加速し、その核開発計画をはっきりさせるため透明度を増やしていくと約束した」と発表し、「懸案の『重要問題』をはっきりさせるため、イランとIAEAは行動計画とタイムスケジュールを作成した。」と語りました。この「重要問題」の詳細については,エルバラダイ事務局長は何も説明しませんでしたが、関係筋によりますと、イランで発見された高濃縮ウランの痕跡の出所及び新型遠心分離器の設備に関する細部のことを指しているとのことです。ロウハ二氏は,IAEAが今月の末までに一部の重要情報を得られるほか,5月中旬に「核拡散防止条約」の追加議定書の規定による情報も得られそう,と保証したとのことです。さらに、ロウハ二氏は,6月のIAEAの理事会会議の開催前にその核活動についての最新報告を提出すると明らかにしました。

 ロウハ二氏との会談に先立って、エルバラダイ事務局長は,イラン原子力組織のアガザド議長と話し合い、積極的な進展を得ました。会談の中で、アガザド議長は、「イランは今月の9日から,中部都市ナタンツの核施設でのすべての研究開発を中止し、濃縮ウランを精製する新型遠心分離器の製造と組立てを停止する」と表明しました。しかし、双方は核燃料処理の停止期限問題については合意に達しなかったのです。というのも、アガザド議長が3月28日に「イランの中部都市サバハンの核施設で核燃料の処理を再開する」と公表したからです。

 エルバラダイ事務局長は6日の未明にテヘランに到着しましたが、これは今年2月以来三回目のイラン訪問です。今回の訪問の背景には、3月13日のIAEA理事会会議で、去年10月にイランがIAEA に提出した関連書類では新型遠心分離器の設計図と部品に触れず、その核活動を隠そうとしたことを非難する決議をしたことがあります。今回の訪問について、エルバラダイ事務局長は「非常に満足している」と評価し、「双方は会談で喜ばしい積極的な措置を制定した。IAEAの核査察チームは12日にテヘラン入りし、イランがすべてのウラン濃縮活動を完全に停止したかどうかをチェックする」と表明しました。

 分析家によりますと、今回、イランが『重要問題』の解明について行動計画とタイムスケジュールの面で約束し、遠心分離器の製造と組み立ての停止を宣言したことはイラン核問題の解決にプラスとなり、積極的な取り組みだと評価されています。しかし、この問題で国際社会に与えた消極的な印象をイランは依然として変えていないとのことです。

 イランは今年6月のIAEAの理事会会議で核問題を解決しようと望んでいますが、IAEAの決議によれば、エルバラダ事務局長は5月末までにその核施設査察報告を完成しなければなりません。ですから、イランはこの一ヶ月あまりの間に、IAEAとの協力を加速し、一部の肝心な問題でもっと透明度を拡大することが求められています。