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(GMT+08:00) 2004-04-06 15:02:02    
米国、イラクシーア派強硬勢力に宣戦 (音声有り)

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イラク駐留連合軍とイスラム教シーア派の強硬派との流血衝突は5日、二日目に入りました。連合軍当局のスポークスマンは当日、ナジャフ地方の裁判官がすでに暗殺事件関与容疑で、強硬なシーア派イスラム教の指導者サドル師に逮捕状を出したと発表しました。このことについて、関係専門家は、「連合軍のこの行動は、イスラム教シーア派の強硬勢力に宣戦したと同じである。これから、アメリカをはじめとするイラク駐留連合軍はスンニ派とシーア派強硬勢力を含む複数の反米勢力の挟み撃ちに直面しなくてはならず、連合軍の立場はますます苦しくなり、イラク情勢もより緊張化・複雑化するに違いない」と分析しています。

 この二日間で、少なくとも40人余りのイラク人、8人のアメリカ軍兵士、4人のエルサルバドル出身の兵士が、イラク各地で起きた暴力衝突で死亡し、また、数百人が負傷しました。5日、連合軍はバグダッドや、ナジャフ、バスラなど各地で、シーア派強硬勢力への攻撃の度合いを強め、強硬勢力に占拠された一部の警察署と重要機構の所在地を奪回しました。イラク南部の都市バスラでは、シーア派強硬勢力はやむを得ず、当日の早くに、占拠した省政府ビルから撤退しました。また、アメリカ軍は当日、パラシュート兵を出動し、バグダッド以南のクーファ町の周辺で、サドル師を捜査しました。別の報道によりますと、アメリカ中央司令部のある幹部は5日、「イラクでの暴力衝突がエスカレートしていることから、中央司令部はイラク駐留米軍への部隊早急増派を検討中である」と明らかにしました。

 アメリカのブッシュ大統領は当日、談話を発表し、「サドル師とその追随者が暴力を振るい、イラクでの民主政治の推進を拒否しているため、彼らを法律で処罰すべきだ」と非難しました。これに先立ち、アメリカのイラク戦後再建を担当するブレマー文民行政長官は、「サドル師は、イラクの『合法当局』以外で、自分の権威を確立しようとする『不法なやから』だ」と非難し、「アメリカ軍はいかなる宗教的武装暴動を甘やかさない」と強調しました。

 今年、30歳のサドル師はイスラム教シーア派の強硬派で、その父親の宗教界での声望と大きなシーア派慈善組織のネットワークを利用し、おまけに、外国占領に断固反対する鮮明な立場で、イラク戦争後、急速に台頭し、シーア派の指導者の一人になりました。関係専門家は、「イラク戦後と、その後のかなり長い期間に、アメリカ軍とシーア派は、お互いの必要のため、やむを得ず協力と抑制の立場をとり、直接的な衝突を避けていた。しかし、シーア派が戦後再建と権力分配に対してますます不満を抱くにしたがって、特に、今年の3月8日に、アメリカの主導のもとで、明らかにイラクのクルド人に肩を持つ臨時憲法を出したことにより、シーア派は次第に連合軍当局と応じる辛抱強さを失い、反米感情が日増しに激化している。」としています。

 ですから、アメリカのシーア派の強硬勢力への宣戦について、専門家たちは、「これはイラクの60%以上の人口を占めるシーア派内部の分裂を激化させ、これによるイラク安全情勢の悪化は、必ずや今年の6月末に行われるアメリカのイラク人への政権移譲にひどく影響を及ぼし、アメリカが国連を通じてイラク戦後実務へ再び参与する戦略についても、大きな打撃となるに違いない」と指摘しました。