• 中国国際放送局日本語放送(北京放送)• 日本語部スタッフ
China Radio International
ホームページ
国際ニュース
中国ニュース
      政治
      経済
      文化
      社会
      スポーツ
      掲示板  (BBS)

中国外務省記者会見

日本関連

愛知万博

朝鮮半島関連

台湾問題

日本語部の春
More>>
(GMT+08:00) 2004-03-20 17:00:31    
<イラク戦争勃発一周年>「イラク戦争は米のテロ撲滅作戦に影響したか?」(音声有り)

cri

 3月20日の今日は、イラク戦争の発動1年になりましたが、アメリカ国内ではこの戦争は国際的なテロ撲滅に対し、特にビンラディン氏が率いるアル・カイダの壊滅に影響を及ぼしたかについて論争が広がっています。

 大統領選挙で民主党の大統領候補に指名されたケリー上院議員は「一年前、つまり、アメリカがアフガン情勢を安定させ、ビン・ラディン氏の身柄の拘束にのり出し、アル・カイダの残存勢力を掃討していた時、ブッシュ政権はイラク戦争を発動してテロ撲滅作戦にマイナスの影響を与えた」との批判を繰り返しています。

 これに対し、ブッシュ大統領と共和党は「イラク戦争はテロ撲滅作戦の重要な一環であり、この戦争の実施はアル・カイダ壊滅作戦には影響していない」との立場を堅持しています。

 こうした論争に対し、ワシントンにあるシンクタンクブルッキングス研究所の上席研究員マイケル・オハンロン博士は「イラク戦争によるテロ撲滅への影響を判断することは容易ではない」との見解を発表しました。

 オハンロン上席研究員はその際、「イラク戦争によるテロ撲滅への影響については具体的に分析する必要がある。冷戦の終結以来、アメリカは二つの戦争で同時に勝利を収めるという基本的な軍事戦略を維持している。アメリカ軍の総兵力はおよそ140万に達し、予備役もおよそ100万にのぼっている。イラク戦争により湾岸地域に投入された兵力は30万足らずで、アフガニスタンとその周辺地域に駐屯しているアメリカ軍もこれまで2万5000人を上回ったことはない。そのため、兵力から見れば、イラク戦争はアメリカ軍の負担能力を超えてはいない」としています。

 オハンロン博士はこれについて、「アフガニスタンでの対テロ戦争で、アメリカ軍は輸送機と空中給油機を大量に投入し、精密誘導兵器もかなり使用したものの、去年のイラク戦争開戦前までには、これら輸送機と空中給油機はすでにアメリカ国内でその必要量が保管され、精密誘導兵器も大きく補充された」と述べています。

 オハンロン博士はまた、「イラク戦争開戦により、アメリカはアフガニスタンの情勢安定に必要な兵力を配置しておらず、アフガニスタンの農村部では地方軍閥がその支配を維持し、経済はかなりの脆弱状態に陥り、国内の安全情勢は好転を見せていない。更に、対テロ戦争でブッシュ大統領が打出した"自由且つ安定したアフガニスタン"という目標の達成は実現されず、アメリカに懐疑的なイスラム教徒の反米感情は強まり、これはテロリストの勢力拡大に有利な環境を作り出した」と見ています。(03/20)