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(GMT+08:00) 2004-03-18 14:57:43    
国連のイラク復帰が有望に (音声有り)

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イラク暫定統治評議会は17日バグダッドで会議を開き、イラク再建で役割を果たすよう国連に求めることで合意しました。これは国連がイラクに戻るため道を開いたとみられ、近いうちに国連スタッフのイラク復帰が期待できそうです。

 イラク暫定統治評議会のチャラビ氏は17日の会議の後に開かれた記者会見で、「暫定統治評議会は、イラク再建で積極的な役割を果たすよう国連に要請書を出すことで合意した。また、イラクへの主権移譲と総選挙に諮問や技術援助などを提供できる専門家チームをイラクへ派遣するよう、アナン事務総長に要望を出す」と話しています。

 これについて、分析家たちは、「アメリカ側は早くから国連のイラク復帰を促していたこともあり、今回、また暫定統治評議会から要請を受けたことで、国連のイラク復帰はその時期だけが問題だ」と見ています。6月30日というイラクへの主権移譲の日を前に、米英連合軍当局とイラク暫定統治評議会がいずれも国連の介入によってこの主権移譲により多くの合法性を与えようとしている中、近いうちに国連チームがイラクへ復帰する可能性が高いと見られています。

 しかし、国連がイラクへ戻った後、順調に活動を展開できるかどうかは疑問視されています。

 まず、イラク暫定統治評議会のシーア派のメンバーが国連と緊密に協力することができるかどうかが問題です。アメリカなどの圧力のもとで、イラク暫定統治評議会が17日の会議でイラク再建での国連の役割を認めましたが、評議会のシーア派メンバーらは不信感を抱き、国連が最終的にイラクの政治再建プロセスをコントロールするだろうと心配しています。

    イラクの人口の60%を占めるシーア派の最高指導者であるシスタニ師が国連にどういう態度で接するかも無視できません。国連のイラク再建での役割について、シスタニ師はこれまで態度をはっきりさせていないのです。

 さらに、イラクの厳しい治安情況のもとで、国連がその役割をうまく発揮できるかどうかはさらに重要です。

 去年8月にバグダッドで起きた国連事務機関に対する爆破事件で、20人以上の国連スタッフが死亡したのを受け、アナン事務総長はイラクからすべての外国人スタッフを撤退させることを命じました。その後、イラクの治安情勢は依然として厳しいもので、アナン事務総長は国連のイラク復帰にずっと慎重です。国連のスタッフが一旦イラクへ復帰しますと、治安問題がこれからの活動で考えなければならない要素となります。

 国連がイラクで順調に活動できるかどうかのほか、イラクでどのような役割を発揮するのかもまだはっきりしていません。

 イラク暫定統治評議会は国連の役割を「技術面」に限定し、主権移譲と総選挙で「顧問」の役割を務めるよう希望していますが、フランス、ロシアなどの国を含む国際社会の大半は、「核心的な役割」を発揮することを期待しています。また、アメリカ側はイラク再建で主導権を奪われることを望んでいませんが、現実の要求で、国連がイラク再建でもっと大きな役割を発揮できるよう促しています。

 アメリカの高官によりますと、国連にイラク再建でより大きな役割を発揮してもらうため、アメリカは国連安保理で新たな決議を採決することを推し進めています。この決議が可決されますと、国連は現在イラクに駐留している多くの国の部隊を引き受けることになり、スペインなどイラクから撤退するつもりの国家も引き続きイラクでの軍事を維持することになります。

 これに対して、アナン事務総長は16日、「安保理の加盟国は一つの新たな決議案を討議している。その内容には、国連のスタッフがイラクへ復帰した後の権限授与の問題だけではなく、イラクへ多国籍平和維持部隊を派遣する可能性も含まれている」と話しています。しかし、この決議案が可決されるかどうかはまだ分からないのです。(03/18)