世界各国では、お正月の祝いとして、除夜にご馳走をとるのが一般的です。宗教、風俗習慣、地理、環境と文化などの違いによって、さまざまなお正月の食文化が形成されました。 

インド　大晦日に断食

インド人は、毎年の元日の未明から深夜まで断食をし、二日になってから用意しておいた御馳走を食べて新年を祝う習わしがあります。

フランス　貯蔵されているお酒を飲みきる

フランス人は、もし、除夜にお酒が残れば、来年、悪いことに遭うという考え方を持つため、ぐでんぐでんに酔っ払っても、大晦日に家に貯蔵されているお酒を飲みきります。

ポーランド　野菜を食べる

ポーランドでは、新年に野菜を食べれば、一年中何事も順調に進むという言い方があるため、少女たちは、新年になると、うさぎをイメージして作った服を着て、野菜を食べます。

パラグアイ　冷たい食べ物

ラテンアメリカのパラグアイ人は、毎年の最後の5日間を「冷たいものを食べる日」に決め、国家の指導者や庶民を問わず、食べ物を過熱せずに食べます。除夜の鐘が鳴ってから食材を煮たり焼いたりして、熱い御馳走を食べることとなります。

マダガスカル　肉を食べない

マダガスカルの人々は、毎年の最後の一週間、肉を食べません。大晦日に鶏肉など家禽の肉を食べます。元日、夫婦は互いの両親に尊敬の念を込めた、鳥の尻を贈り、兄弟や姉妹に関心と友情を示すため、鳥のももを贈ります。

ベトナム　スープは飲まない

ベトナム北方の一部少数民族は、除夜になると、普段、水を汲むところに香を炊いて、地に頭をすり付けてお辞儀をしてから、水を一桶汲んで御馳走を作ります。その水で煮たものを先祖に祭ってから、大晦日のご馳走を食べます。その御馳走に、スープはありません。それは、除夜にスープを飲めば、作物が水害に見舞われると思うからです。

ハンガリー　鳥を食べてはいけない

ハンガリー人は、鳥を食べると、来年の幸運は飛んで逃げてしまうと考えるため、除夜に鳥、アヒル、鳩などを食べません。新年のプレゼントとして、「煙突を掃除する労働者」と子豚のマークがあるものが最も好まれます。「煙突を掃除する労働者」は、古いものを取り除くことを象徴し、丸々と太っている子豚も喜びを表します。ハンガリー人の新年メニューに、子豚の油焼きが入っています。

ブルガリア　くしゃみをしたら牛や羊がもらえる

もし、あなたが、ブルガリア人の家で大晦日の御馳走を食べようとするなら、ぜひくしゃみをしてください。ブルガリア人は、毎年、家で初めてのくしゃみをする人は、家族に幸せをもたらすと考えます。最初のくしゃみをしたお客さんがいたら、家の主人は、自分の農場に行って、自分の目線に入る初めての羊、子牛、或いは子馬をそのお客さんに贈ります。それは、本当に価値のあるくしゃみですね！