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高齢化が進む北京、求められる公立介護施設の充実化

2012-04-04 17:14:29     cri    

 北京市では、高齢者の人数が急激に増えています。2015年までに、北京市戸籍の中では、60歳以上の高齢者の人口が320万人、人口全体の23%に達し、中でも、80歳以上の人は54万人で、全体の4%を占めるようになると見込まれています。

 後期高齢者がどんどん増えていることを背景に、介護施設、とりわけ、一般市民が負担できる公立の介護施設の不足が際立っています。北京市によりますと、2010年、高齢者100人当たりの介護施設のベッド数はわずか1つしかないということです。

 また、現在、365ある北京の介護施設のうち、公立施設が210あります。ただし、その大部分が1980年代、90年代に町内会に相当する地域のコミュニティーが一人暮らし、あるいは、低所得層の高齢者向けに作ったもので、設備もサービスも立ち遅れていて、今の社会的需要を満たすことができていません。

 ちなみに、医療施設も整っており、毎月の利用料は1600元と一般市民にとっても手ごろに利用できる「北京市第一社会福利院」(写真)では、1100のベッド数に対して、申込者が7000人にのぼり、入居するまでの平均待ち時間は10年だということです。

 なお、北京市では、高齢者の介護に対して、現在、「9064」計画を進めています。つまり、2020年までに、90%の高齢者が社会化サービスを利用しながらの在宅ケア、6%が政府の補助金をもらいながら、コミュニティーの施設に通い、さらに4%の高齢者が施設に入居して、集中的にケアを受けるという構図を目指しています。なお、4%の人が施設に入居できるには、北京市ではベッド数12万を整えなければいけませんが、現在のところ、2015年までに政府が整備するベッド数はまだその半分の6万しかできないようです。

 ちなみに、中国全土では各種介護施設のベッド数は315万で、高齢者総数の1.77%しかカバーしていません。(Yan)

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