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日本企業が進出しやすい中国の福祉製品市場

2011-11-11 13:50:30     cri    

 11月4日から6日にかけて、中国国際福祉博覧会2011が北京の中国国際展覧センターで開かれました。中国、アメリカ、イタリアなどの17カ国と地域から240社が出展し、およそ8000種類の福祉機器が展示されました。日本企業も約20社が展示ブースを設け、精密な技術や斬新なアイディアの日本の福祉製品を紹介していました。人件費が安いため、多くの日本企業は中国で工場を立ち上げ、作った製品を日本で販売するのですが、今回の博覧会では中国で生産した商品を中国で販売し、中国市場の開拓を狙う日本企業も数社あります。

「美足美人」を試している来場者

 多くの人が集まり、靴を履いてみているのは有限会社グローバルの出展ブースです。このブースで「美足美人」という商品を展示しています。「美人美足」は足の指5本が自然に開き、はだしで地面を踏んだときのように歩ける健康的な室内・室外用の履物で、足の血液の循環とカロリー消費を促進することで、冷え性の防止とダイエット効果があるということです。靴を試してみて、商品の良さに惹かれその場で買った人もいます。50代の女性は「この靴は足にぴったりして、気持良い」と言いながら、2足、買っていました。

2AuxDeco(オーデコ)を体験中の緑内障で全盲になったおばあさん

 となりのブースでは、ヘッドバンドみたいな物を額にあてて、何かを体験している人がいました。出展スタッフに聞いてみると、これは世界で始めての視覚障害者用の感覚代行機「AuxDeco(オーデコ)」という製品で、株式会社アイプラスプラスが出展しました。カメラを内臓したヘッドバンドを額に取り付け、カメラの映像をコンピュータで画像処理し、輪郭だけを取り出した映像を電気的な刺激にする事で、視覚障害者はものを触らなくてもその物を認識できるようになります。この製品は09年2月から日本で発売が始まりましたが、中国で発売するための手続きを現在申請中です。

株式会社ABGインターナショナルの池田太樹営業本部長、中国代理商の任さんと「セルフレット」の本体 自動排泄処理装置の「セルフレット」に興味を持っている高齢者

 これは自動排泄処理装置のセルフレットという製品です。株式会社ABGインターナショナルが開発したもので、寝たきりの高齢者と患者の排泄物を自分で処理できる機械です。患者自身ががリモコン操作で、処理することができ、家族の負担も軽くすることができます。この製品も来年の春から中国で発売される予定です。株式会社ABGインターナショナルの池田太樹営業本部長は「日本はすでに高齢化社会になったが、これから中国も高齢化が進んでくるし、中国市場は日本より遥かに広い。また、そもそもこの製品は中国で製造したもので、中国人にもその便利さを体験してもらいたいので、中国でも発売することを決めた」と中国市場進出の理由を述べました。

日本貿易振興機構ジェトロの機械・環境産業部企画課の設楽隆裕課長代理

 日本貿易振興機構ジェトロの機械・環境産業部企画課の設楽隆裕課長代理は「12社の日本の中小企業がジェトロが企画したジャパン・パビリオンに参加し、今回の博覧会に出展した。中国は非常に大きなマーケットで、高齢者数が1億人近く、身体に障害のある人も8000万人いる。日本との距離が近く、体格も日本人と似てるので、福祉製品を特に改造しなくても済む。日本製品の品質は中国で非常に評価していただけるし、中国は日本企業にとって進出しやすい市場だ」と日本企業の中国進出意欲を分析しました。(取材:陳博)

ジャパン・パビリオン

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