先月30日にスイスで実施された国民投票で、金準備の拡大に関する提案が77％の反対で否決されました。

　「われわれスイスの金を守れ」と名付けられたこの提案はスイス中央銀行に資産の少なくとも20％を金にすることを義務付けるほか、金準備の売却の禁止とスイス国内における保有を求める内容となっています。金準備を資産の20％にするには、スイス中銀は今後5年間で700億スイスフラン（約725億ドル）で1500トンの金を購入し、さらに3年以内にイギリスとカナダに預けた金を回収する必要があります。

　「スイスインフォ」サイトが同日発表した結果によりますと、今回の国民投票では投票率が約49.8％に達し、そのなかで77％の投票者が反対票を投じたほか、スイスの26の州で今回の提案がいずれも否決されたということです。

　また同日、「過剰人口の抑制と自然・生活環境の保護」および「外国人富裕者に対する税制優遇の廃止」に関する提案もそれぞれ、74％と59％の反対で否決されました。（洋、林）国際・交流へ