世界初の液体酸素・メタンロケット「朱雀2号」の打ち上げに成功

2023-07-12 19:35:54  CRI

 中国の酒泉衛星発射センターから北京時間12日午前9時0分に「朱雀2号遥2」ロケットが打ち上げられ、予定の段取りに基づいて飛行ミッションを完了しました。朱雀2号は世界初の搭載物の軌道投入飛行に成功した液体酸素・メタンロケットになりました。打ち上げの成功は中国の運搬ロケットが新型の低コスト液体推進剤の応用で飛躍的成果を得たことを意味します。

 朱雀2号は液体酸素とメタンを推進剤とする2段式ロケットで、約4トンの搭載物を高度500キロの太陽同期軌道に投入することができます。長征シリーズのロケットとの最大の違いは液体酸素とメタンを推進剤として使用することです。メタンは日常生活で使われる天然ガスの主成分で、採掘が容易で技術が成熟しており、液体水素やケロシンなどの推進剤に比べて価格が比較的低い特徴があります。また環境に優しく、低コストであるほか、液体酸素とメタンは再利用ロケットに使いやすい特徴もあります。

 今回はロケットのテスト打ち上げとして、主に飛行の全過程のプランの正しさや合理性を確認し、後続の同型ロケットの飛行と再利用可能ロケットの開発に基礎づくりをすることが大きな目的でした。

 朱雀2号ロケットの戴政副総設計師兼副総指揮は「エンジンは事前に湖州市内の試験場で7回にわたり累計2800秒作動させたが、炭素の付着は軽微だった。この点からして、再使用可能なロケットとの親和性は非常に強い」と述べました。(ヒガシ、鈴木)

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