【CRI時評】米国の相反するやり口、中国には通用しない

2023-06-06 16:15:31  CRI

 米国は最近、対中関係において再び矛盾しているようだ。一方では、オースティン米国防長官が第20回アジア安全保障会議(シャングリラ対話)で中国を非難し、台湾問題およびいわゆる「航行の自由」に言及。米軍も軍艦の台湾海峡通過を誇大宣伝しただけでなく中国による「危険な妨害行為」に遭ったと主張した。他方では、クリテンブリンク米国務次官補(東アジア・太平洋担当)が4日、接触を図るため訪中した。

 一方では抑止・対抗し、他方では対話・協力を求める。こうしたやり口は、人々にとって見慣れたものだ。対中関係における米国のこうした不快な行為の対比は、実際のところ、米国の対外戦略における常態だ。ある分析によると、国際社会で勝手気ままに振る舞うのに慣れた米国のような超大国には、一般的な意味での外交という概念は存在しない。今回のシャングリラ対話で、米国がこれまでと同じようにいわゆる「中国の脅威」を誇大宣伝したことは、米国の覇権ルールに変化はなく、中米関係を政治の駒とするやり方も変わっていないことを物語る。

 しかし、米国の今の実力はそうした姿勢とは一致しない。米国の経済状況は各所に災いが潜み、民主・共和両党は駆け引きを通じて何とか債務危機を解消したが、根本的な解消には至っていない。あるアナリストの指摘によると、米国が今回、当局者を中国に派遣した一つの重要な訴求点は、米国債を中心とする危機を管理・コントロールすることだ。さらに、気候変動や核拡散などの問題でも中国と協力する必要がある。

 米国の現指導者が2020年の大統領選で、最も顕著な優位性の一つとして「執政経験」を繰り返し強調したことを、人々は記憶している。2年余りが経過し、中国と「協力・競争・対抗する」戦略を打ち出しことにしても、中米関係に「ガードレール」を構築しなければならないと主張したことにしても、米国の執政経験は、言葉を美しく巧みに用いることに多く現れているようだが、実際に追求しているのは、中米関係における一方的かつ勝手気ままな権利であり、「米国が騒ぎを起こしても、中国はやり返してはいけない」という不公平な関係だ。

 中米関係が現在のような苦境にある根本的な原因は、米国の対中戦略・認識の誤りにある。過ちを犯した人には、それを正す責任がある。米国は、中国の利益を軽視したり、さらには害したりする一方で、自分たちが必要とする分野で中国が協力するのを期待してはならない。(CRI論説員)

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