中国 2023年チョモランマ総合調査を開始

2023-05-23 12:25:10  CRI

 2023年チョモランマ超高海抜地域総合調査が現在、チベットのチョモランマ地域で展開されており、五つの科学調査分隊(13の科学グループ)から集まった170人の科学調査隊員は水、生態と人類活動に焦点を絞り、青海チベット高原の地球システムの変化メカニズムを明らかにし、青海チベット高原の生態安全障壁の最適化を目指すということです。

 青海チベット高原は世界の屋根、アジアの給水塔、中国の重要な生態安全障壁であり、地球と生命の進化、地球を構成する一連の圏(Sphere)の相互作用および人間と地球の関係を研究する「天然の実験室」でもあります。青海チベット高原生態保護法では、「国は青海チベット高原に対する科学調査と研究の展開を奨励し、支持する」「青海チベット高原の生態のバックグラウンドとその変遷を把握する」ことが明記されています。チョモランマに対する科学調査は第2回青海チベット高原科学調査の重要な内容であり、チョモランマ地域の気候と環境の変動が世界のその他の地域に与える影響を研究することは重要な意義を持つとされています。

 第2回青海チベット高原科学調査隊の隊長でチョモランマ科学調査の総指揮を務める姚檀棟院士によると、2023年のチョモランマ科学調査は、地球温暖化の影響下でチョモランマの超高海抜地域の環境がどのように変化しているか、そして、チョモランマの環境変化と西風・モンスーンがどのように相互作用するか、チョモランマ地域の未来の環境がアジアの給水塔にどのような影響を及ぼすかといった重要な課題に焦点を当てて研究を展開するということです。

 第2回青海チベット高原総合調査の研究チームはこれまでの調査活動を通じて、「西風・モンスーンの相乗効果および影響」「超高海抜地域の激しい気温上昇」「超高海抜地域の雪解け」「チョモランマ地域における人体の生理的な特殊反応」「チョモランマ地域が緑になる生態学的プロセス」など複数の分野において一連の科学研究成果を収めました。(ZHL、野谷)

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