中国　海底地震観測探査データ収集装置のコア技術獲得

（中国は海底地震観測探査データ収集装置のコア技術を獲得）

　中国海洋石油集団は20日、海底地震観測探査データ収集装置に関する多くのコア技術を獲得したと発表しました。この成果により、中国の深海深層石油・ガスの埋蔵探査の精度が大幅に向上するとのことです。

　この海底地震観測探査データ収集装置は深海に設置する地震計とも言えるもので、蚊の音よりも150倍も微弱な1万メートル級の地層からの地震波を検知でき、高精度の石油貯蔵データ情報を画像化することができます。

　海底地震観測探査データ収集装置は海洋石油探査における重要な機材ですが、中国は長年にわたり輸入に頼ってきました。中国海洋石油グループの科学研究チームは3年間におよぶ技術面の攻略によって、超低消費電気回路や超低周波検知器など、多くのコア技術を獲得しました。

　これについて中国海洋石油グループの技術責任者である阮福明氏は、「産業の一環として製造することで、単位面積当たりで取得できるデータ量は従来比で3倍以上になる。信号対雑音比（SN比）は30％上昇し、複雑な地質構造における石油と天然ガス埋蔵の画像精度も大幅に向上する」と説明しました。

　産業用として製造された初の6000セットは今年6月に中国の海域に全面的に投入されます。海洋油田の開発周期が大幅に短縮され、深海石油と天然ガスの探査の開発コストは大いに削減されることになります。（Lin、鈴木）