【CRI時評】マルビナス諸島の主権問題、英国はまだ黙殺を続けるのか

2023-04-04 14:39:32  CRI

 アルゼンチン全国の各都市の中心広場に2日、41本の白い花束が現れた。この日はマルビナス(フォークランド)戦争記念日で、41は同戦争から41年が経過したことを表す。

 74日にわたったマルビナス戦争は、第二次世界大戦後に南米で発生した最大規模の戦争で、アルゼンチンと英国はマルビナス諸島の主権の帰属を巡って交戦し、最終的に英国が勝利したが、アルゼンチンはマルビナス諸島の主権に対する主張を放棄していない。アルゼンチンのフェルナンデス大統領は記念日当日、ショートムービーを共有し、マルビナス諸島がアルゼンチンの一部であることを強調した上で、「マルビナス諸島の主権を平和的に取り戻そう」とのメッセージを発した。アルゼンチンは、国連の関連決議に従いマルビナス諸島問題を話し合いで解決するという正当な訴えを改めて表明した。これに対し、英国の政治家は黙殺を続けてはならない。

 マルビナス諸島問題の歴史的経緯は明らかだ。1816年にアルゼンチンはスペインから独立した際、スペインがアルゼンチンの沿海の島々に対して有していた主権を継承すると表明した。マルビナス諸島もその中に含まれる。しかし、1833年に英国は軍艦を派遣してマルビナス諸島を武力で占拠して植民地支配を始めた。

 マルビナス諸島問題は本質的に植民地主義の歴史が残した問題であることが分かる。第二次世界大戦後に脱植民地化運動が勃興した。1965年に国連総会は決議第2065号を採択してマルビナス諸島問題を「脱植民地化」のカテゴリーに入れ、英国・アルゼンチン双方に話し合いによる紛争の解決を促した。2016年に国連の大陸棚委員会はマルビナス諸島がアルゼンチンの領海内にあるとの判断を下した。国連の脱植民地化特別委員会は何度も英国政府にアルゼンチン側と交渉するよう促してきたが、英国側は拒否を貫いている。今年の主要20カ国・地域(G20)外相会合の期間中にも、アルゼンチンの外相は英国にマルビナス諸島の主権を巡る交渉再開を求めたが、再び拒否された。

 英国人がマルビナス諸島にしがみつく原因は複数ある。第一に、マルビナス諸島は英国から遠く離れているが、南太平洋と南大西洋の航路の要所で、「南大西洋の門戸」とも呼ばれ、戦略的に重要な位置にある。それ以外にも、英国人はマルビナス諸島の貴重な資源を手放すのを惜しんでいる。マルビナス諸島は泥炭、鉛、銀、鉄など鉱物資源が豊富だ。1970年代にはマルビナス諸島の近くで大量の石油・ガス資源が見つかった。

 占領、略奪、利用……。マルビナス諸島での英国の行動は脱植民地化の潮流に逆らうものだ。植民地時代はもはや過去のものだ。かつての植民者は黙殺を続けて植民による「配当」を延々とむさぼろうとしてはならない。英国は国連決議を尊重してアルゼンチンの人々の正当な訴えに正面から応え、一日も早くマルビナス諸島を返還すべきだ。(CRI論説員)

 

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