秦剛外交部長 北京で林芳正外相と会談

2023-04-02 18:31:00  CRI

 秦剛国務委員兼外交部長は2日、北京市内で日本の林芳正外相と会談しました。

 秦外交部長は会談で、「平和共存、友好協力は中日関係における唯一の正しい選択であり、半世紀にわたる両国関係の発展から得た奥深い示唆でもある」と述べた後、「アジアはいまの世界で、最も活力と潜在力を持つエリアであり、地域の平和を維持し、共同発展を促すことは、すべての国の共通の願いである。矛盾や食い違いを前に、徒党を組み、脅しや抑圧をするようなことは問題解決にはつながらず、互いの溝を深めるだけだ」と指摘しました。

 また、「中日間の4つの政治文書は、両国関係の政治的・法的基礎を固めた。信用を重んじ約束を守り、歴史を鑑みることは、中日関係を長期的かつ安定的に発展させるための重要な前提である」と強調しました。そして、中国に対する正しい認識と政治的知恵と責任感を持ち、中国側と共に努力し、対話とコミュニケーションを強化して実務的な協力を推し進め、人的交流と文化交流を促進し、食い違いを適切にコントロールして、両国関係の障害を取り除き、新時代のニーズに応える中日関係の構築に取り組むよう日本側に呼びかけました。

 福島第1原発の汚染水の海洋放出について、秦外交部長は、「これは人類の健康と安全に関わる重大な問題であり、日本側は責任を持って処理しなければならない」と中国側の立場を重ねて表明しました。また、「米国はかつて、覇権を振りかざして日本の半導体産業を打ちのめした。そして、いまは中国に対して同じ仕打ちを繰り返している。日本はかつての痛みを忘れるべきではなく、悪事を働く者に加担してはならない。封じ込めは中国の自立と自強の信念を燃え立たせるだけだ」と指摘しました。さらに、「日本はG7の一員として、またアジアの一員として、地域の平和と安定に役立つことを行い、国際社会の真のコンセンサスを構築するために努力すべきだ」と求めました。

 秦外交部長は台湾問題について、「台湾問題は中国の核心的利益の核心であり、中日関係の政治的基礎に関わるものだ」と強調し、台湾問題に手を出してはならず、いかなる形式であれ中国の主権を損なってはならないと日本側に促しました。

 林芳正外相は、「日中関係は発展の可能性に恵まれている。今年は日中平和友好条約締結45周年であり、中国側とともに両国の指導者の重要な合意を着実に履行し、日中間の4つの政治文書を守りながら、各レベルでの意思疎通と実務的協力を強化したい。それぞれの関心事を適切に取り扱いながら、建設的で安定した日中関係の構築を推し進め、責任ある国として、共に地域と世界の繁栄と安定のために積極的な役割を果たしていきたい」との考えを示しました。

 また、中国でのスパイ活動容疑で拘束されている日本人について、秦外交部長は「中国側は法に基づいて取り扱う」と強調しました。

 その他、双方は中日韓協力や朝鮮半島の情勢、安保理改革などの国際問題や地域問題についても意見を交わしました。(Lin、MN)

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