中国、これまでで最も明るいガンマ線バーストを発見

2023-01-13 13:09:05  CRI

 中国科学院の「創新X」シリーズ初の衛星(宇宙新技術試験衛星)は11日、科学・技術成果の第二弾を発表しました。人類が約半世紀ぶりに46.5nmバンドで太陽を撮影した完全な画像を取得し、これまでで最も明るいガンマ線バースト(宇宙最大の爆発現象)などを発見しました。

 宇宙新技術試験衛星は2022年7月27日に中国最大の固体ロケット「Lijian-1(ZK-1A)」により、1機のロケットで六つの衛星を打ち上げる方式で予定軌道に投入されました。

 衛星に搭載された46.5nm極端紫外線太陽イメージング装置(Solar Upper Transition Region Imager SUTRI)は、世界初の多層フィルム狭帯域フィルタリング技術に基づく46.5nm太陽イメージング装置で、温度が50万度程度の太陽遷移層(太陽の彩層とコロナの間の領域)を検出するために用いられます。取得した1.6TB以上の探査データは人類が約半世紀ぶりに46.5 nmバンドで撮影した太陽の完全な画像です。

SUTRIが2022年9月29日に観測した太陽活動の図

  宇宙新技術試験衛星に搭載された高エネルギー爆発探索者(HEBS)は2022年10月9日21時17分、中国の慧眼衛星(X線を使って宇宙を観測する望遠鏡衛星)と高海抜宇宙観測所と共に、これまでで最も明るいガンマ線バーストを検出しました。高エネルギー爆発探索者(HEBS)の正確な測定結果によると、このガンマ線バーストは、これまで人類が観測した中で最も明るいガンマ線バーストより10倍以上明るいということです。これはガンマ線バーストの起源と放射メカニズムを解明する上で重要な意義を持っています。(ヒガシ、坂下) 

高能爆発探索者(HEBS)が発見し精確に測定したこれまでで最も明るいガンマ線バースト

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