「鋼脚少女」と呼ばれる四川大地震の生存者が四川省人民代表大会の代表に

2023-01-11 16:14:40  CRI

 2008年5月12日に四川省ブン川(「ブン」はさんずいに「文」)を中心に発生した四川大地震で生き埋めになって右足を失った女性の牛鈺さんがこのほど、四川省第14期人民代表大会の代表に選ばれました。1997年生まれの牛さんは、四川省人民代表大会で最年少の代表の一人です。

 牛さんは四川大地震の当時は11歳で、崩れ落ちた教室の中で石の板に圧迫された形で生き埋めになりました。3日後には救助されましたが、右足を失ってしまいました。一時期は現実を受け入れることができず、義足をスポンジやズボンで覆って障害者であることを隠そうとしていました。しかし両親に、生きていくために無理はせず、「今の自分を受け入れる努力をしなさい」と諭されたといいます。

 牛さんは2008年から2018年までの10年間をかけて「不完全な右足」を受け入れることを学びました。彼女は義足にペンライトを取りつけたり、「鉄の足」で上海ファッションウィークに登場したりしたことで、皆から「鋼脚少女」と呼ばれるようになりました。また、地元で開催されたマラソン大会に参加し、痛みに耐えながら、歯を食いしばって完走したこともあります。

 牛さんは大学卒業後に撮影家になり、自ら制作したチャリティー動画を通して、障害者への思いやりを社会に呼びかけました。新年早々に四川省人民代表大会の代表になった牛さんは、「今年注目しているのは、障害者のためのインフラ建設で、整備が進むことで、より多くの障害者が家を出て社会生活に参加することを希望している」と期待を示しました。(怡康、鈴木)

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